少数株式だから必ず大幅に安く評価されるのか

「少数株式は支配権がないから、大幅に安く評価されるのが当然である」という説明を受けることがあります。会社から買取価格の提示を受けた際、あるいは相続によって取得した株式の処分を検討する際に、このような説明を添えられた方は少なくありません。しかし、これは常に正しいわけではありません。減価が認められるかどうかは、どの目的のための評価か、どの手続における評価かによって異なります。日本の裁判実務では、株式の価格を裁判所が定める場面において減価を行うことの可否が正面から争われ、最高裁判所の判断が示されている場面もあります。本記事では、少数株式の評価における減価の考え方を、二つの減価の区別、場面ごとの取扱いの違い、配当還元方式が用いられる場面、支配権プレミアムとの関係という順序で整理いたします。

第1節 減価の議論には、性質の異なる二つのものが含まれています

少数株式の評価において語られる減価には、性質の異なる二つのものが含まれています。第一が少数株主ディスカウントです。これは、当該株式が会社の支配権を伴わないことを理由とする減価です。株主総会における議決権の行使によって取締役の選任、剰余金の配当、定款の変更その他の意思決定に影響を及ぼすことができないという事情に着目するものです。裏返しとして、支配権を取得できる株式については支配権プレミアムが加算されると説明されます。

第二が非流動性ディスカウントです。これは、非上場株式には金融商品取引所のような市場が存在せず、換価が容易でないことを理由とする減価です。支配権の有無とは別の理由に基づくものであり、仮に発行済株式の全部を保有していたとしても、上場していない以上は同様の事情が妥当します。

この二つは根拠が異なりますので、本来は区別して論じる必要があります。会社側から提示される株価算定書において、両者が明確に区別されないまま、まとめて一定率の控除が行われている例が見受けられます。また、控除率について「一般に30パーセント程度とされている」といった記載のみが置かれ、当該会社の事情に即した検討の跡が見当たらない例もあります。控除が行われている場合には、それがいずれの理由によるものか、控除率の根拠は何かを確認することが検証の出発点となります。

区分 少数株主ディスカウント 非流動性ディスカウント
減価の理由 会社の支配権を伴わないこと 換価が容易でないこと
支配株主の株式への妥当 妥当しません(むしろプレミアムが議論されます) 非上場である限り妥当し得ます
上場株式への妥当 議論の余地があります 原則として妥当しません
裏返しの概念 支配権プレミアム 流動性による価値の上乗せ
裁判所が価格を定める場面での扱い 場面及び採用された手法によって異なります 一定の場面については最高裁判所の判断があります

第2節 評価の目的が異なれば、減価の扱いも異なります

非上場株式の「価格」と呼ばれるものには、目的の異なる複数の数字があります。相続税及び贈与税の課税価格を計算するための税務上の評価、財務諸表を作成するための会計上の評価、当事者間の合意により成立する売買における時価、裁判所が会社法の手続において定める公正な価格又は売買価格です。これらは目的も算定方法も異なるものであり、相互に代替できません。

区分 目的 依拠する定め 減価の位置付け
税務上の評価 相続税及び贈与税の課税価格の計算 財産評価基本通達178以下 通達自体が取得者の属性に応じた区分を設けています
会計上の評価 財務諸表における計上 会計基準 売買価格を示すものではありません
売買における時価 当事者間の合意による取引 契約自由の原則 当事者の交渉により定まります
裁判所が定める価格 会社法上の手続における決定 会社法第144条第3項、第117条第2項、第172条第1項等 制度の趣旨に照らして可否が判断されます

税務上の評価について申しますと、財産評価基本通達は、同族株主以外の株主等が取得した株式については配当還元方式によることとしています(同通達188、188-2)。この結果、同じ会社の株式でも、取得者の属性によって評価額が大きく異なることになります。これは課税の公平と徴収の便宜のために画一的な計算方法を定めたものであり、その株式が現にいくらで取引され得るかという価値を測るために作られたものではありません。

したがって、「税務上は配当還元方式で低く評価されるのだから、売買価格も低いはずである」という説明には根拠がありません。別の目的のために別の方法で計算された数字を、目的の異なる場面に持ち込んでいるにすぎないためです。会社側の提示額が、実質的に相続税の課税実務における評価をそのまま用いたものである場合には、まずその点を確認することになります。

第3節 最高裁判所平成27年3月26日決定

裁判所が価格を定める場面では、減価の可否が正面から争われてきました。この点について、最高裁判所平成27年3月26日決定(民集69巻2号365頁)は、非上場会社の株式について、多数決による組織再編に反対した株主が会社法第785条第1項に基づいて株式買取請求をし、裁判所が収益還元法を用いて株式の価格を決定する場合には、非流動性ディスカウントを行うことはできない旨を判示しています。

同決定の理解として重要な点は、次の二つです。

第一に、収益還元法という手法の性質です。収益還元法は、当該会社において将来期待される純利益を一定の資本還元率によって還元することにより株式の価格を算定する手法であり、市場において実際に取引される価格との比較という要素を含みません。すなわち、市場性の有無を前提としない算定方法によって得られた数字から、市場性がないことを理由として更に控除を行うことは、算定の枠組みと整合しないという整理です。

第二に、制度の趣旨です。反対株主の株式買取請求の制度は、多数決によって進められる組織再編等に反対する株主に対し、投下資本の回収の機会を保障するものです。株主は自らの意思によらずに株主としての地位を失うこととなりますので、その場面において、市場性がないことを理由とする減価を行い、株主が回収し得る額を減じることは、制度の趣旨に反すると考えられているわけです。

この第二の点は、株主が自らの意思によらず多数決によって株式を失う場面一般に妥当し得る考え方です。全部取得条項付種類株式の取得の場面における取得価格の決定の申立て(会社法第172条第1項)についても、株主が多数決によって株式を失うという構造は共通しますので、同様の考え方が及ぶものと理解されております。

なお、同決定が直接に判断しているのは、右に述べた場面において収益還元法を用いる場合の非流動性ディスカウントの可否です。少数株主ディスカウント一般について、あらゆる場面での適用を否定したものとして理解することはできません。もっとも、「少数株式であるから当然に大幅な減価が認められる」という前提が、裁判実務においてそのまま通用するものではないことは明らかです。会社側から一律の控除率を前提とする説明を受けた場合には、いずれの場面の議論を前提としているのかを確認する必要があります。

第4節 譲渡制限株式の売買価格決定の場面では、取扱いは同一ではありません

会社法上、価格が問題となる場面は一つではありません。譲渡制限株式について株式譲渡承認請求を行い(会社法第136条、第138条)、会社が承認をしない旨を決定した場合には、会社又は指定買取人が当該株式を買い取ることとなります(会社法第140条)。この場合の売買価格は、当事者間の協議によって定めるのが原則であり、協議が調わないときは、裁判所に対して売買価格の決定の申立てをすることができます(会社法第144条第2項)。裁判所は、譲渡等承認請求の時における会社の資産状態その他一切の事情を考慮して売買価格を定めるものとされています(会社法第144条第3項)。

この場面における減価の可否は、反対株主の株式買取請求の場面と同一に論じられるとは限りません。両者には、次のような構造上の違いがあるためです。

反対株主の株式買取請求は、株主が自らの意思によらず、多数決によって従前の投資の内容を変更されることに対する救済として設けられた制度です。これに対し、譲渡制限株式の売買価格の決定は、株主が自ら株式の譲渡を望んで承認請求を行い、これに対して会社が承認をしなかったことから生ずるものであって、株主の側の意思に基づいて手続が開始される点で異なります。この違いをどのように評価するかについては議論があり、裁判例においても、事案の内容、株式の取得の経緯、当事者の関係、会社の実態、用いられた評価手法などに応じて判断が分かれております。

したがって、いずれの制度上の局面にいるのかを確認したうえで、当該局面における議論の状況を踏まえて主張を組み立てる必要があります。「最高裁判所が減価を否定した」という一般的な理解のみによって主張を構成することは適切ではありません。

また、申立てには期限があります。会社又は指定買取人が買い取る旨の通知をし、供託を証する書面の交付をした日から20日以内に申立てをしなければ、1株当たり純資産額に対象株式の数を乗じて得た額をもって売買価格とされます(会社法第144条第5項、第7項)。簿価純資産による額は、不動産の含み益も営業権も反映しない帳簿上の数字にすぎないのが通例です。期限の徒過は、減価の議論以前に、評価の枠組みそのものを失わせる結果を招きます。

第5節 場面ごとの整理

以上を場面ごとに整理しますと、次のとおりです。

場面 根拠条文 価格を定める主体 減価をめぐる状況
反対株主の株式買取請求 第116条、第182条の4、第785条、第797条、第806条、価格の決定は第117条、第182条の5、第786条等 協議が調わないときは裁判所 収益還元法を用いる場合の非流動性ディスカウントについて最高裁判所平成27年3月26日決定があります
全部取得条項付種類株式の取得価格の決定 第172条第1項 裁判所 多数決により株式を失う点で構造が共通し、同様の考え方が及ぶものと理解されております
譲渡制限株式の売買価格の決定 第144条第2項・第3項 協議が調わないときは裁判所 上記と同一に論じられるとは限らず、裁判例において判断が分かれております
会社又は大株主との任意の売買 契約自由の原則 当事者の合意 当事者が主張し合う事柄であり、裁判実務の議論はその検証の材料となります
相続税及び贈与税の課税価格 財産評価基本通達188、188-2 通達に基づく計算 取得者の属性による区分が通達自体に定められております

この表の趣旨は、減価の可否が「少数株式であるかどうか」という一点によって決まるものではなく、いずれの制度上の局面にいるかによって議論の枠組みが変わるということです。

第6節 配当還元方式が用いられる場面とその限界

配当還元方式は、株主が現に受領する配当の額を基礎として株式の価値を算定する考え方です。株式を保有することによって株主が得る経済的利益を配当に限定して捉えるものですので、算定される金額は、他の手法によるものと比べて低額となることが通例です。

この方式が用いられる場面は、大きく二つに分けられます。第一が税務上の評価です。財産評価基本通達は、同族株主以外の株主等が取得した株式について配当還元方式によることとしております(同通達188、188-2)。第二が、当事者間の売買又は裁判所の手続において、他の手法と併用され、あるいは一定の比重を与えられる場面です。

もっとも、この方式には、少数株主の側から見た場合に留意すべき点があります。

第一に、配当政策は会社の意思決定によって定まるものであり、支配株主の意向に左右されます。同族会社において配当が行われていない場合、その事実は会社に配当の原資がないことを必ずしも意味しません。役員報酬という形で利益が支配株主側に配分されている例もあります。配当がないことを前提として配当還元方式を用いれば、算定額は極めて低額となりますが、それは会社の実態を反映した結果ではなく、支配株主の意思決定を反映した結果にすぎない場合があります。

第二に、この方式は会社が保有する資産の状況を直接には反映しません。含み益のある不動産、事業に用いられていない有価証券、多額の内部留保が存在しても、配当の額に反映されていない限り、算定額には表れません。

第三に、税務上の評価としての配当還元方式は、課税の公平と徴収の便宜のために設けられた画一的な計算方法です。これを当事者間の売買価格の算定にそのまま用いることの当否については、第2節に述べたとおりです。

したがいまして、会社側の提示額が配当還元方式に依拠している場合には、当該方式を採用した理由、配当の実績とその推移、配当政策の決定の経緯、他の手法との比較の有無を確認することが検討の出発点となります。配当還元方式の詳細につきましては、既存記事「配当還元方式とは」(/archives/share_haitoukangenhoushiki/)及び「配当還元方式によるべきでない場合」(/archives/share_haitoukangenhoushikihitei/)をご参照ください。

第7節 支配権プレミアムとの関係

少数株主ディスカウントと支配権プレミアムは、同一の事象を裏表から述べたものです。したがって、いずれの評価手法を出発点としたかによって、既に支配権に関する要素が織り込まれているか否かが異なり、これを踏まえずに一律の控除を行えば、二重の調整となるおそれがあります。

評価手法 算定される価値の性質 少数株式に適用する際の留意点
時価純資産法 会社の資産及び負債の実態価額に基づく価値 会社全体の価値を持株比率で按分する構成となりますので、支配権の要素の扱いが問題となります
収益還元法 将来期待される純利益を還元して得られる価値 市場における取引価格との比較という要素を含まないため、市場性を理由とする控除との関係が問題となります
ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法 将来の資金の流れの現在価値 事業計画は支配株主の下で作成されたものであることが通例であり、前提の検証を要します
類似会社比準法 上場会社の指標との比較による価値 上場会社の株価は少数株式の取引価格ですので、支配権の要素の扱いに注意を要します
配当還元法 現に受領する配当を基礎とする価値 配当政策が支配株主の意思決定に左右される点に留意を要します

会社側の株価算定書において、時価純資産法又は収益還元法によって算定した会社全体の価値を持株比率で按分したうえ、更に一定率の少数株主ディスカウントを行い、加えて非流動性ディスカウントを行うという構成が用いられることがあります。この場合、控除が三重に及んでいないか、それぞれの控除の根拠が何かを確認することになります。反対に、類似会社比準法を出発点としながら支配権プレミアムを加算していない例もあります。

いずれにいたしましても、確認すべきは控除率の数字そのものではなく、当該手法によって何が算定されたのか、その算定に既に含まれている要素は何かという点です。評価手法の詳細につきましては、既存記事「株式買取請求における株式価値算定方法」(/archives/share_minoritysharevalue/)及びコラム(/column/share_valuation/)をご参照ください。

第8節 相対の任意取引の場合は考え方が異なります

会社又は大株主との間で任意に株式を売買する場合は、契約自由の原則によります。裁判所が価格を定める場面ではありませんので、右に述べた裁判実務の議論がそのまま適用されるわけではありません。最終的な価格は、当事者の合意によって決まります。

もっとも、これは「会社の提示額に従わなければならない」ということを意味しません。株主は、会社の提示額に応じる義務を負いません。任意の交渉においても、会社側が減価を主張する場合には、その根拠を確認し、評価の目的、採用された手法、基準日、前提資料と併せて検証することが可能です。裁判所の手続に移行した場合の見通しは、任意の協議における検討の材料ともなります。

なお、株式買取業者は、株主の代理人ではなく、自ら株式を取得する買手です。買手として提示する価格は、当該業者自身の採算に基づいて決定されるものですから、任意売却をご検討になる際には、その利益構造の違いを踏まえてご判断いただく必要があります。株式買取業者に関しましては、株式譲渡契約が弁護士法第73条に違反し無効であると判断した大阪高等裁判所令和6年7月12日判決(上告棄却により確定)があります。詳細は既存記事(/archives/share_hanrei_hiben/)をご参照ください。

第9節 少数株式の価値を左右する要因

実務上、少数株式の評価に影響する事情は、持株比率だけではありません。会社が継続的に利益を計上しているか、内部留保が厚いか、含み益のある不動産その他の資産を保有しているか、配当が実施されているか、株主間の関係がどのようなものか、将来において会社が組織再編、事業譲渡、上場その他の事象を予定しているかなど、多数の事情が関係します。

また、持株比率それ自体についても、単に「少数である」という以上の検討が可能です。議決権の100分の3以上を有する場合には会計帳簿の閲覧謄写の請求(会社法第433条第1項)が、議決権の100分の1以上又は300個以上を有する場合には株主提案(会社法第303条第2項、第305条第1項)が、それぞれ問題となり得ます。これらの権利の有無は、会社との関係における株主の位置付けに影響します。

配当が実施されていないことをもって「価値が乏しい」と説明されることがありますが、配当政策は会社の意思決定によって定まるものであり、会社の収益力及び保有資産の状況とは別の問題です。配当の不存在をもって直ちに株式の価値を否定することはできません。

このように、「少数株式だから安い」という一般論ではなく、当該会社の実態に即して各要因を確認することが、評価を検討する際の基本となります。

第10節 弁護士にご相談いただく意味

減価の当否は、控除率の数字を争えば足りるという性質の問題ではありません。第一に、いずれの制度上の局面にいるのかを確定する必要があります。第二に、当該局面において採用され得る評価手法を検討し、その手法によって何が算定されるのかを整理する必要があります。第三に、算定の前提となる事実、すなわち会社の資産の実態、収益の内容、配当政策の経緯を資料に基づいて確認する必要があります。減価の議論は、これらの検討の最後に位置するものです。

株主として取得できる資料の範囲、法定の手続における期間の制限、任意の協議と法定の手続との関係は、いずれも法律上の判断を要する事項です。弁護士は、株式を買い取る立場ではなく、株主側の代理人として、これらの検討を行います。

よくあるご質問

会社から「少数株式なので30パーセント控除します」と言われました。応じる必要がありますか。

任意の交渉においては、株主は会社の提示額に応じる義務を負いません。控除の根拠と率の根拠を確認することが第一です。控除の理由が少数株主ディスカウントなのか非流動性ディスカウントなのか、また用いられた評価手法の内側で既に同種の事情が織り込まれていないかを検証することになります。控除率について一般的な水準のみが記載され、当該会社の事情に即した検討がされていない場合には、その点を確認します。

最高裁判所の決定があるのだから、裁判をすれば減価されないということでしょうか。

そうとは限りません。最高裁判所平成27年3月26日決定が判示しておりますのは、非上場会社について会社法第785条第1項に基づく反対株主の株式買取請求がされ、裁判所が収益還元法を用いて価格を決定する場合における非流動性ディスカウントの可否です。譲渡制限株式の売買価格の決定など、他の場面については議論があり、事案により判断が分かれております。また、いずれの評価手法が採用されるかによっても議論の前提が異なります。

相続税の申告では配当還元方式による低い金額で評価されました。売却するときも同じ金額でしょうか。

同じとは限りません。財産評価基本通達に基づく評価は、課税価格を計算するための画一的な計算方法によるものです。売買における時価は、これとは目的も算定方法も異なります。相続税の申告書及び評価明細書は、会社側がいかなる数値を前提としてきたかを確認する資料としては有用ですので、お持ちであればご相談の際にご持参ください。

支配権プレミアムを加算してほしいと主張することはできますか。

主張の可否は、出発点とした評価手法によって異なります。上場会社の株価を基礎とする手法によって算定した場合と、会社全体の価値を持株比率で按分した場合とでは、既に織り込まれている要素が異なるためです。加算の主張が成り立つ場面か否かは、算定の構成を確認したうえでの判断となります。

支配株主でなければ、会社に買い取ってもらうこと自体が難しいのでしょうか。

会社に一般的な株式買取義務があるわけではありませんが、任意の交渉により会社又は大株主が取得に応じる例はあります。応じるかどうかは、株主構成、財務状況、従前の経緯その他の事情によって異なります。会社が自己の株式を取得する場合には、株主総会の決議等の手続(会社法第156条、第160条)及び分配可能額による財源規制(会社法第461条)が適用されます。

具体的な交渉手法の詳細は開示しておりません

当事務所では、非上場株式・少数株式について、当初は株式買取りに消極的であった会社又は関係者との交渉を行い、任意の株式買取りに至る案件を取り扱っております。もっとも、会社が株式買取りに応じるか否かは、株主構成、会社の財務状況、株式価値、株主間の従前の経緯、会社支配権、相続・事業承継の状況その他の事情によって異なります。どのような事情を踏まえ、どのような順序及び方法で会社と交渉するかは、当事務所が個別案件の経験を通じて蓄積してまいりました実務上のノウハウにも属するため、本記事では具体的な交渉手法の詳細を開示しておりません。

本記事の記載は、一般的な法制度及び当事務所の取扱いの説明であり、個別の事案について一定の結果を保証するものではありません。見通し、要する期間、金額その他の帰結は、事案ごとの事実関係及び資料によって異なります。

弁護士法人M&A総合法律事務所へのご相談

少数株式の評価及び会社との価格交渉について、弁護士法人M&A総合法律事務所(代表弁護士 土屋勝裕)がご相談をお受けいたします。当事務所は株式を買い取る立場ではなく、株主側の代理人として、資料の取得、株価の検討、会社との任意の買取交渉、必要に応じた裁判手続を行うものです。

  • 電話番号 03-6435-8418
  • 受付時間 8時00分から24時00分まで(土曜日・日曜日・祝日も受付)
  • 所在地 〒105-6017 東京都港区虎ノ門四丁目三番一号 森トラスト城山トラストタワー17階
  • 代表弁護士 土屋 勝裕(東京弁護士会 登録番号26775)

ご相談の際には、会社から示された書面、株価算定書、直近3期分の決算書、勘定科目内訳明細書、定款の写し、株主名簿の写しをご用意いただけますと検討が早く進みます。決算書その他の資料をお持ちでない場合でも、ご相談は可能です。売却に伴う課税関係については税理士にご確認ください。

本記事の根拠条文・裁判例

会社法 第116条(反対株主の株式買取請求)、第117条第2項(価格の決定)、第136条・第138条・第140条・第144条第2項・第3項・第5項・第7項(譲渡等承認請求及び売買価格の決定)、第156条第1項・第160条第1項(自己株式の取得の手続)、第172条第1項(全部取得条項付種類株式の取得価格の決定)、第182条の4・第182条の5(株式の併合に係る買取請求及び価格の決定)、第303条第2項・第305条第1項(株主提案)、第433条第1項(会計帳簿の閲覧謄写の請求)、第442条第3項(計算書類等の閲覧等の請求)、第461条(分配可能額による財源規制)、第785条・第797条・第806条(組織再編に係る反対株主の株式買取請求)

弁護士法 第73条(他人の権利を譲り受けて訴訟その他の手段によりその権利の実行をすることを業とすることの禁止)

裁判例 最高裁判所平成27年3月26日決定(民集69巻2号365頁。非上場会社について会社法第785条第1項に基づく株式買取請求がされ、裁判所が収益還元法を用いて価格を決定する場合に、非流動性ディスカウントを行うことはできない旨を判示)、大阪高等裁判所令和6年7月12日判決(上告棄却により確定。株式買取業者に対する株式譲渡契約につき弁護士法第73条違反による無効を判断)

その他 財産評価基本通達178以下(取引相場のない株式の評価)、同通達188・188-2(同族株主以外の株主等が取得した株式及び配当還元方式)

内部リンク

区分 表題 参照先 備考
既存記事 裁判所における非上場株式の価格算定方法 /archives/share_kabushikikachisanteihouhou/ 同記事の減価に関する記述から本記事へ内部リンクを設定します(本記事が詳細版の正規ページです)
既存記事 株式買取請求権の公正な価格とは /archives/share_kouseikakaku/ 第3節
既存記事 株式買取請求における株式価値算定方法 /archives/share_minoritysharevalue/ 第7節
既存コラム 非上場株式の価値算定 /column/share_valuation/ 第7節
既存記事 配当還元方式とは /archives/share_haitoukangenhoushiki/ 第6節
既存記事 配当還元方式によるべきでない場合 /archives/share_haitoukangenhoushikihitei/ 第6節
既存記事 非上場株式の譲渡適正価格 /archives/unlisted-share-fair-price/ 第2節
既存記事 株式買取業者への株式売却を弁護士法違反で無効とした判例 /archives/share_hanrei_hiben/ 第8節
既存ページ 会社との株式買取価格の争い /kaitorikakaku_arasoi/ 送客先(ランディングページ第3号)
新設記事 会社が提示する株式買取価格はどのように検証するか(B02) /archives/verify-offered-price/ 検証の手順
新設記事 非上場株式の収益還元法とは(B05) /archives/income-approach-valuation/ 第3節・第7節
新設記事 株価算定書があれば会社との価格交渉に勝てるのか(B10) /archives/valuation-report-limits/ 第7節
送客先 非上場株式・少数株式の株価算定と価格交渉(ランディングページ第5号) /landing/share/ 主たる送客先
送客先 会社の提示した株式買取価格に納得できない方へ(ランディングページ第3号) /kaitorikakaku_arasoi/ 補助

必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。