非上場株式の会社提示額が低いと感じたときに確認する5つの事項

会社から株式の買取価格を提示されたものの、想定していた金額とかけ離れており、この金額で応じてよいのか判断がつきません。かといって、いくらであれば妥当なのかを説明できるだけの材料も手元にありません。「今回限りの価格です」「他の株主も同じ条件です」と言われ、回答の期限まで設けられています。そのような段階でご相談をいただくことがよくあります。

結論から申し上げますと、提示額が低いか否かは、金額そのものを見ても判断できません。判断できるのは、その金額がどのような資料に基づき、どのような評価手法により、どのような前提を置いて算出されたのかを確認した後です。非上場株式には市場価格がなく、用いる手法と前提によって算出される金額が大きく異なるためです。

本ページでは、提示を受けた直後に確認していただきたい5つの事項を、会社法の条文と具体的な数値例により整理いたします。あわせて、提示を受けた後に関係する期間と、採り得る選択肢の枠組みを説明いたします。なお、価格交渉の進め方そのものについては、本ページでは詳細を扱っておりません。

前提 提示額に応じる義務はありません

まず確認しておくべき前提があります。会社が提示した価格で売却しなければならない法律上の義務は、株主にはありません。会社と株主との間の株式の売買は契約であり、当事者が合意しなければ成立いたしません。回答の期限が示されていたとしても、その期限に法的な効力があるかどうかは別の問題です。

他方で、価格に不服があるからといって、常に裁判所が価格を定めてくれるわけでもありません。裁判所が売買価格を決定するのは、法律が定める場面に限られます。代表的なものは、譲渡制限株式について株式譲渡承認請求を経由し、会社又は指定買取人が買い取る場合の売買価格の決定の申立て(会社法第144条第2項)と、組織再編等に反対する株主の株式買取請求における価格の決定の申立て(会社法第117条第2項、第470条第2項、第786条第2項等)です。会社が任意に「買い取りたい」と申し入れてきた場面は、これらのいずれにも当然には当たりません。

したがって、提示額に納得できない場合の実際の作業は、提示の前提を検証し、株主側の考え方を根拠とともに示すことから始まります。以下の5つは、そのための確認事項です。

確認事項1 提示額の算定根拠が示されているか

最初に確認すべきは、金額の水準ではなく、根拠の有無です。会社から示されたのが金額だけである場合、その金額が何を基礎としているのかを確認する必要があります。

非上場株式の価格算定には複数の手法があり、どれを用いるかによって結果は大きく異なります。

表1 主な株式価値評価の手法

手法 着眼点 なじみやすい会社の例
時価純資産法 資産及び負債を時価で評価し直した純資産 不動産等の資産の保有が中心の会社
収益還元法 将来にわたり見込まれる利益を資本還元した額 安定した利益を計上している会社
ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法 将来のキャッシュ・フローの現在価値 事業計画を策定している会社
配当還元法 配当の実績又は予想 配当が継続的に行われている会社
類似会社比較法 類似する上場会社の株価指標 比較可能な上場会社が存在する会社
取引事例法 過去の株式の取引実績 直近に相応の取引実績がある会社

会社が「顧問税理士に計算してもらった金額です」と説明する場合、それが相続税の申告のために用いられる財産評価基本通達に基づく評価額であることがあります。ここは誤解の多い点です。財産評価基本通達は、課税の公平と徴収の便宜のために画一的な計算方法を定めたものであり、株式の価値そのものを測るために作られたものではありません。目的が異なる以上、そのまま売買価格の基準とすべき必然性はありません。とりわけ配当還元方式による評価額は、会社の収益力及び内部留保とほぼ無関係に定まりますので、会社の実態から大きく離れることがあります。

したがって、確認すべきは、第一に、どの手法を用いたのか、第二に、なぜその手法が当該会社に適合するのか、第三に、算定の前提とした数値は何か、という三点です。この三点について説明がない提示は、検証のしようがありません。

あわせて、次の形式的な事項も確認してください。提示額が1株当たりの金額であるのか総額であるのか、前提とされている株式数がご自身の保有株式数と一致しているか、いつの時点の決算を基準としているのか、算定を行ったのが会社の顧問税理士であるのか第三者である専門家であるのか、という点です。基準時が2期以上前の決算である場合や、その後に増資、自己株式の取得、多額の設備投資があった場合には、前提そのものが現状と異なっている可能性があります。

確認事項2 基礎とされた資料が最新かつ正確か

算定の基礎となる資料が古い場合や、一部しか用いられていない場合があります。直近の事業年度の決算書が反映されているか、単体の決算書のみか、子会社や関連会社を含む状況が考慮されているか、役員報酬や関係会社との取引が通常の水準であるかを確認してください。

株主は、計算書類及びその附属明細書について、営業時間内はいつでも閲覧又は謄本の交付等を請求することができます(会社法第442条第3項)。計算書類とは、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表をいいます(会社法第435条第2項、会社計算規則第59条第1項)。会社は、定時株主総会の日の1週間前(取締役会設置会社にあっては2週間前)から5年間、これらを本店に備え置かなければなりません(会社法第442条第1項)。この請求には持株比率の要件がありません。

より詳細な会計帳簿及びこれに関する資料については、総株主の議決権の100分の3以上の議決権を有する株主又は発行済株式(自己株式を除きます)の100分の3以上の数の株式を有する株主が、その理由を明らかにして閲覧謄写を請求することができます(会社法第433条第1項)。総勘定元帳、勘定科目内訳明細書等が対象となり得ます。ただし、同条第2項に拒絶事由が定められており、株主の権利の確保又は行使に関する調査以外の目的による請求、株主の共同の利益を害する目的による請求、実質的に競業を営む者による請求などは拒絶されます。請求すれば必ず開示されるというものではありません。

実務上、貸借対照表及び損益計算書の本表のみでは検討が進まないことが多くあります。個別注記表には、重要な会計方針、担保に供している資産、偶発債務、関係会社との取引といった、価格の検討に直結する情報が記載されます。附属明細書及び勘定科目内訳明細書には、土地建物の明細、有価証券の銘柄、貸付金及び借入金の相手方、役員報酬の内訳が現れます。会社が「決算書はお渡ししました」と述べている場合でも、どの書類までが交付されているのかを確認する必要があります。

資料が全くない状態でも検討を開始することはできますが、資料が増えるほど検討の精度は上がります。まずは手元にある資料を整理し、不足している資料を特定することが実際的です。

確認事項3 会社の資産に含み損益が反映されているか

貸借対照表に計上されている金額は、原則として取得原価を基礎としています。したがって、長期間保有している土地、建物、有価証券、ゴルフ会員権などについては、帳簿価額と時価とが大きく乖離していることがあります。

以下は説明のための仮設例です。

> 発行済株式総数20,000株、保有株式数2,000株(10パーセント)。直近の貸借対照表上の純資産額は4億円であり、1株当たり簿価純資産は20,000円、2,000株で4,000万円となります。会社の提示額が1株当たり8,000円(2,000株で1,600万円)であるとします。ここで、会社が昭和期から保有する土地の帳簿価額が1億円、時価が3億円であるとすれば、含み益は2億円です。これを反映した時価純資産は6億円、1株当たり30,000円、2,000株で6,000万円という数値になります。

含み損益が生じやすい項目は、おおむね決まっております。取得の時期が古い土地、遊休不動産、上場株式その他の有価証券、ゴルフ会員権、生命保険の積立金、償却の進んだ建物、回収の見込みが乏しい貸付金及び売掛金、計上されていない役員退職慰労金の見込額などです。会社の提示額が簿価純資産を基礎とするものであれば、これらは反映されていない可能性があります。

もっとも、含み益があれば直ちに株価が上がるというものではありません。事業を継続する前提であれば、事業用資産を売却して現金化することは想定されません。資産を時価で評価する場合には、簿外の債務、退職給付に係る負債、保証債務、係争中の事件等も同様に検討の対象となり、含み損が存在する場合もあります。また、含み益に対する法人税等相当額を控除すべきか否かについては考え方が分かれており、控除する場合には上記の数値はさらに下がります。資産側だけを取り出して主張することは、かえって検討の説得力を損ないます。

確認事項4 会社の収益力と将来の見通しが考慮されているか

純資産のみを基礎とする評価では、会社が継続的に利益を上げている事実が価格に反映されません。逆に、収益力のみを基礎とする評価では、会社が保有する資産の価値が反映されません。

先の仮設例の会社が、毎期おおむね6,000万円の経常利益を計上し、税引後の利益が4,000万円程度で推移しているとします。仮に資本還元率を10パーセントとすれば、収益還元法による株主価値は4億円、1株当たり20,000円という数値になります。ただし、資本還元率をいくらとするか、非経常的な損益をどのように調整するか、役員報酬の水準をどのように評価するかによって、結果は大きく変動いたします。特定の数値が当然に導かれるという趣旨ではありません。

どの側面を重視すべきかは、会社の実態によって異なります。事業の継続性が高く安定した利益を計上している会社であれば、収益力を基礎とする手法の比重が高くなる考え方があります。他方、資産の保有が事業の中心である会社や、事業の継続が前提とならない会社であれば、純資産を基礎とする手法の比重が高くなる考え方があります。実務上は、複数の手法を併用し、又は加重して結論を導くこともあります。

なお、少数株式であることを理由とする控除については、裁判手続に関する判断が参考になります。最高裁判所平成27年3月26日決定は、非上場会社について会社法第785条第1項に基づく反対株主の株式買取請求がされ、裁判所が収益還元法を用いて株式の価格を決定する場合には、非流動性ディスカウントを行うことはできない旨を判示しております。相対の任意取引においては当事者の合意により価格が定まりますので、この議論がそのまま妥当するわけではありませんが、会社側の算定において控除率が根拠なく設定されている場合には、その点を確認する意味があります。

確認事項5 買主が誰であり、どの手続によるのか

提示された金額が、会社が自己株式として取得するものか、大株主や代表者個人が買い取るものか、第三者が買い取るものかを確認してください。買主が異なれば、手続も、資金の出どころも、その後の株主構成への影響も異なります。

表2 買主別の手続と留意点

買主 主な手続 留意点
会社(自己株式の取得) 株主総会の普通決議による枠の決定(会社法第156条第1項)。特定の株主から取得する場合は特別決議(同法第160条第1項、第309条第2項第2号) 他の株主の売主追加請求(同法第160条第2項、第3項)。分配可能額を超えることができない(同法第461条第1項第3号)
大株主・代表者個人 相対の売買契約。譲渡制限株式であれば譲渡承認請求(同法第136条以下) 会社の機関決定及び財源規制は及ばないが、買主の資金調達を要する
第三者 相対の売買契約と譲渡承認請求(同法第136条から第145条まで) 会社が承認しない場合、会社又は指定買取人が買い取る(同法第140条)

会社が自己株式として取得する場合、株主に対して交付する金銭等の帳簿価額の総額は、その取得が効力を生ずる日における分配可能額を超えてはならないとされております(会社法第461条第1項第3号)。分配可能額は、剰余金の額(会社法第446条)を基礎とし、自己株式の帳簿価額その他の所定の金額を控除して算定されます(同法第461条第2項)。これを超えて取得した場合、金銭等の交付を受けた者及び業務執行者等は会社に対して連帯して支払義務を負います(同法第462条第1項)。会社の提示額が抑えられている背景に、財源に関する事情がある場合もあります。

なお、株式を相続により取得された方については、別の注意点があります。定款に、相続その他の一般承継により譲渡制限株式を取得した者に対して当該株式を会社に売り渡すことを請求することができる旨の定めが置かれている場合があります(会社法第174条)。この場合、会社は、株主総会の特別決議により対象となる株式の数と相手方を定めた上で(会社法第175条第1項、第309条第2項第3号。当該相続人は議決権を行使することができません。同法第175条第2項)、相続があったことを知った日から1年以内に売渡しを請求することができます(同法第176条第1項)。売買価格は当事者の協議により定めますが、協議が調わないときは、売渡しの請求があった日から20日以内に裁判所に対して売買価格の決定の申立てをすることができ(同法第177条第2項)、この期間内に申立てがないときは請求はその効力を失います(同条第5項)。この場合の買取りにも分配可能額による規制が及びます(同法第461条第1項第5号)。相続を契機として会社から価格の提示を受けた場合には、この定めの有無を最初に確認する必要があります。

また、売却によって最終的に手元に残る金額は、買主が誰であるか、譲渡の形態がどのようなものであるかによって課税関係が異なる場合があります。具体的な税務上の取扱いについては、税理士にご確認いただく必要があります。提示額の比較は、名目上の金額だけでなく、手続の確実性と最終的な手取りを踏まえて行うべきものです。

提示を受けた後に関係する期間

会社からの提示に付された回答期限には、通常、法的な効力はありません。他方、会社法上の手続に進んだ場合には、法律が定める短い期間が連続いたします。とりわけ、譲渡制限株式について株式譲渡承認請求を経由した場合の期間は重要です。

表3 株式譲渡承認請求に関する主な期間

手続 期間 起算点 徒過した場合 根拠条文
会社による承認又は不承認の通知 2週間 承認請求の日 承認をしたものとみなされます 会社法第145条第1号
買取りの通知及び供託を証する書面の交付 会社は40日、指定買取人は10日 不承認の通知の日 承認をしたものとみなされます 会社法第145条第2号、会社法施行規則第26条
売買価格の協議 20日 供託を証する書面の交付の日 申立てに進みます 会社法第144条第1項、第7項
裁判所に対する売買価格の決定の申立て 20日 供託を証する書面の交付の日 1株当たり純資産額に株式数を乗じて得た額が売買価格となります 会社法第144条第2項、第5項、第7項

最終行が実務上とりわけ重要です。20日の申立期間を経過し、協議も調っていない場合、売買価格は1株当たり純資産額に株式数を乗じて得た額に確定いたします(会社法第144条第5項)。1株当たり純資産額は帳簿上の数値を基礎とするものであり、不動産の含み益も営業権も反映いたしません。先の仮設例では、簿価純資産による4,000万円で確定することとなります。裁判所は、承認請求の時における会社の資産状態その他一切の事情を考慮して価格を定めますが(同条第3項)、申立てをしなければその判断を受ける機会自体がありません。

なお、承認請求は、会社又は指定買取人が買取りの通知をした後は、その承諾を得た場合に限り撤回することができます(会社法第143条)。手続に入る時期の判断は慎重に行う必要があります。

実務的な留意点として、会社から受け取った提示の書面、封筒、送付状は、日付が確認できる状態で保管してください。口頭のみで提示を受けた場合には、日付、相手方、金額、説明の内容を記録に残してください。上記の期間はいずれも書面の交付又は通知の日を起算点としますので、いつ何を受け取ったのかが後に問題となることがあります。

5つの確認事項のまとめ

表4 提示を受けた直後に確認する事項の一覧

確認事項 具体的に確認する内容 関係する主な条文
1 算定根拠 用いられた評価手法、その手法を選んだ理由、前提とした数値、基準となる決算期、1株当たりか総額か
2 基礎資料 直近の計算書類が反映されているか、個別注記表・附属明細書・勘定科目内訳明細書まで確認できているか 会社法第435条第2項、第442条、第433条
3 含み損益 土地、有価証券、保険積立金等の時価、簿外債務、退職給付、保証債務、法人税等相当額の取扱い
4 収益力 経常利益の推移、非経常的な損益の調整、役員報酬の水準、配当の実績、控除率の根拠
5 買主と手続 買主が会社か個人か第三者か、必要な機関決定、分配可能額、相続に関する定款の定め 会社法第156条、第160条、第461条、第174条から第177条まで

この一覧は、ご相談の際にそのまま確認の順序としてお使いいただけます。すべてが埋まらなくても差し支えありません。埋まらない項目があること自体が、会社に対して説明を求めるべき事項を示しております。

弁護士に依頼する意味

以上の5つの事項は、株主本人でも確認を始めることができます。もっとも、確認した結果をどのように整理し、会社に対してどのような形で示すかという段階になると、専門的な検討が必要になります。会社側は、価格を変更するのであれば、その理由を社内で説明できる状態でなければ意思決定をすることができないためです。

弁護士に依頼した場合の実際の作業は、おおむね次の順序で進みます。第一に、提示の内容と経緯の確認、及び定款、株主名簿、計算書類の確認により、法律上の位置付けを整理いたします。第二に、不足する資料について、会社法上の根拠に基づく請求を検討いたします。第三に、対象会社の内容に即して、どの評価手法をどの前提で用いるのが適切かを検討いたします。第四に、これらを踏まえて会社との協議を行い、必要に応じて裁判手続を検討いたします。どの段階までを行うかは、事案の内容とご希望により異なります。

弁護士は、株主本人の代理人として、提示額の前提の検証、資料の請求、株価の検討、会社との交渉、必要に応じた裁判手続を行います。この点は、株式買取業者との最も大きな違いです。株式買取業者が会社の提示額より高い金額を示すことがありますが、株式買取業者は株式の買手であり、株主本人の代理人ではありません。買手は取得価額が低いほど利益が大きくなる立場にあり、株主本人と利益の方向が一致いたしません。大阪高等裁判所令和6年7月12日判決(上告棄却により確定)は、株式買取業者に対する非上場株式の譲渡契約について、他人の権利を譲り受けてその実行をすることを業とすることを禁ずる弁護士法第73条に違反し、無効であると判断いたしました。これをもって業者一般が違法であると申し上げるものではありませんが、具体的な業務態様によっては法的問題が生じ、裁判例において違法性が認定された事例があるということです。

よくあるご質問

質問1 会社から「これが相続税評価額です」と言われました。それが適正価格ではないのですか。

相続税の申告のために用いられる評価額は、課税の公平を図るための画一的な計算方法によるものであり、当事者間の売買価格を定めるために作られたものではありません。そのまま売買価格の基準になるとは限りません。とりわけ配当還元方式による評価額は、会社の収益力及び内部留保とほぼ無関係に定まります。

質問2 株価算定書を取得すれば、会社に価格を認めさせられますか。

株価算定書は検討のための一つの材料です。前提とした事実や採用した手法が争われることがありますので、算定書があれば当然に会社が応じるというものではありません。どの範囲の資料に基づき、どの手法により作成するかによって、その説得力は異なります。

質問3 提示額に回答の期限が付けられています。急いで回答すべきでしょうか。

回答期限が設けられていること自体は珍しくありませんが、その期限に法的な効力があるかどうかは別の問題です。他方、会社法上の手続に入った後の期間には法的な効力がありますので、両者を区別する必要があります。回答の前にご相談ください。

質問4 他の株主も同じ価格で応じたと説明されています。

同一の会社の株式について同一の価格が提示されること自体は珍しくありません。もっとも、他の株主が応じたことは、その価格が当該株式の価値に見合うことを意味するものではありません。確認すべきは、なぜその金額となるのかという算定の前提です。

質問5 決算書を持っていませんが相談できますか。

ご相談は可能です。計算書類及びその附属明細書は持株比率の要件なく閲覧等を請求することができ(会社法第442条第3項)、会計帳簿については100分の3以上の要件と拒絶事由があります(同法第433条第1項、第2項)。資料の取得方法の検討自体が、ご依頼後の業務に含まれます。

交渉手法の詳細について

具体的な交渉方法は、株主構成、財務状況、株価、従前の経緯等により異なり、当事務所が個別案件を通じて蓄積してきた実務上のノウハウにも属するため、本ページでは詳細を開示しておりません。

弁護士法人M&A総合法律事務所へのご相談

弁護士法人M&A総合法律事務所(代表弁護士 土屋勝裕)では、非上場株式・少数株式の買取価格について、株主側の代理人としてご相談をお受けしております。当事務所は株式を買い取る立場ではなく、株主の方が株式を保有したまま、価格の検討、会社又は大株主との任意の買取交渉、必要に応じた裁判手続を行うものです。

  • 電話番号 03-6435-8418
  • 受付時間 8時00分から24時00分まで
  • 土曜日・日曜日・祝日も受付いたします

ご相談の際には、会社から示された提示書面、価格の算定根拠に関する説明資料、直近3期分の決算書、定款の写し、株主名簿の写しをご用意いただけますと検討が早く進みます。これらの資料がお手元にない場合でもご相談いただけます。

過去の取扱い実績は将来の結果を保証するものではありません。

本記事の根拠条文・裁判例

会社法

  • 第136条から第145条まで(譲渡等承認請求。第140条の買取りの決定、第141条・第142条の通知及び供託、第143条の撤回の制限、第144条の売買価格の決定、第145条のみなし承認)
  • 第155条第3号、第156条第1項、第160条第1項から第4項まで、第309条第2項第2号(自己株式の取得及び特定の株主からの取得)
  • 第174条から第177条まで、第309条第2項第3号(相続人等に対する売渡しの請求。第176条第1項の1年、第177条第2項の20日、同条第5項の効果)
  • 第117条第2項、第470条第2項、第786条第2項、第785条第1項(株式買取請求における価格の決定)
  • 第435条第2項、第442条第1項・第3項(計算書類等の作成、備置き及び閲覧等)、第433条第1項・第2項(会計帳簿の閲覧謄写請求及び拒絶事由)
  • 第446条、第461条第1項第3号・第5号及び第2項、第462条第1項(分配可能額による規制及び責任)

会社法施行規則 第26条(会社40日、指定買取人10日) 会社計算規則 第59条第1項(計算書類の範囲)

弁護士法 第73条(譲り受けた権利の実行を業とすることの禁止)

裁判例 最高裁判所平成27年3月26日決定(収益還元法による価格決定における非流動性ディスカウントの不考慮)、大阪高等裁判所令和6年7月12日判決(上告棄却により確定。株式買取業者に対する株式譲渡契約について弁護士法第73条違反による無効を判断)

その他 財産評価基本通達(課税価格の計算のための評価)

内部リンク

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必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。