配当所得の所得税!

この記事の位置付け
配当所得の所得税に関するメインのページです。本ページは、少数株主として株式を保有する方に向けて、配当を受け取った場合の税率と申告の方法をご説明します。株式を売却した場合の課税は別のページをご参照ください。
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株式を持つ会社から配当を受け取ったが、確定申告をすべきか、どの課税方法を選ぶべきかが分からない。非上場株式の配当にも同じ扱いが当てはまるのかも気になる。
本記事は、株式の配当所得にかかる所得税と住民税を確かめたい方に向けたものです。非上場株式を売却した場合の課税は、譲渡所得の所得税をご覧ください。
配当所得は総合課税、申告分離課税又は申告不要制度から選ぶことができますが、非上場株式の配当は原則として総合課税となり、少額の配当に限って確定申告をしないことを選択できます。以下、順にご説明します。
配当所得とは
最もメジャーな資産運用に「株式投資」が挙げられ、購入した株式を保有して配当金を得る「インカムゲイン」、売却することによって譲渡金を得る「キャピタルゲイン」があります。配当所得と譲渡所得はどちらも「所得」に当たり、所得税や住民税の課税対象となりますが課税方法が異なります。
今回はインカムゲインである配当所得について説明していきましょう。根拠となる所得税法 第24条についてはページ末部に記載しておきます。
株式の配当金や投資信託の収益分配金で得ることができ、株式を購入することは企業へ投資することです。企業としては投資してもらった見返りを、稼いだ利益の中から定期的に投資家に配り、これを配当金と呼びます。
配当所得は資産性の所得であり、利子所得や不動産所得も同義と言えます。
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会社が買取りに応じない場合を含め、非上場株式の売却の進め方は、次のページで総合的にご案内しています。
配当所得における課税の種類
配当所得を確定申告する場合、下記2種類の中から自由に選択でき、その確定申告の方法によって課税の仕組みが異なります。
総合課税
配当所得を他の所得と合算して税額を計算する方法です。
所得には給与所得、事業所得等様々な種類があり、総合課税の対象となる所得は、個人が1年間に得た所得を合算して、所得税や住民税を計算します。
例えば、給与所得が550万円、配当所得が50万円の場合には、合計600万円を基に税額を計算し、「配当控除」の適用を受けることができます。なお、株式の譲渡による所得は、申告分離課税の対象であり、この合算には含まれません。
申告分離課税
配当所得を他の所得と分離して、個別に税額を計算する方法です。
一般口座や源泉徴収されない特定口座を利用して株式投資を行う場合は、原則申告分離課税を選択します。「配当控除」の適用はありませんが、譲渡損失との損益通算が可能(個人の大口株主を除く)です。
非上場株式の配当については、申告分離課税制度がないため、混同しないよう注意が必要です。非上場株式でも株式譲渡による譲渡所得に対しては、申告分離課税が適用されます。
一方、自動的に課税(源泉徴収)され、手元に入金される「申告不要制度」があります。よって、所得に関する課税がされていますので、自身で確定申告をする必要がないということです。源泉徴収ありの特定口座を利用して上場株式売買を行う場合には、確定申告が不要となり、個別に税金の計算をしなくて済むので非常にメリットが大きいと言えます。
配当所得における所得税と住民税
所得税とは、1年間で稼いだ所得に対して課税され、国に納税する税金です。住民税とは、「市町村民税」と「道府県民税」で構成され、その年の1月1日時点であなたが住んでいる地域に納付する地方税です。
上場株式等の配当について、従前は、所得税と住民税とで異なる課税方式を選択することができましたが、令和4年度の税制改正により、令和6年度分以後の個人住民税では、所得税で選択した課税方式と同じ方式によることとされました。
なお、住民税の税率は、総合課税の場合は10%、申告分離課税又は申告不要制度の場合は5%です。
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配当所得の税率
選択する確定申告方法によって配当所得の税率は異なります。
総合課税
所得税率は累進課税によって5.105~45.945%と所得が多くなるにつれて税率も高く、住民税率は所得に関係なく一律10%です。
配当所得以外の所得が多い方、配当金が多い方は総合課税では圧倒的に不利と言えます。
申告分離課税
所得税は15.315%、住民税は5%、配当所得に関係なく一律の税率が適用されます。
申告不要制度を利用した場合も、申告分離課税と同一の税率が適用されます。
なお、所得税の「15.315%」は、復興特別所得税を含んだ税率です。令和9年1月1日以後に生ずる所得については、復興特別所得税の税率の引下げと防衛特別所得税の創設に伴い、内訳が変わります。
お手元の資料と経緯をお聞きし、進め方の順序をお示しします。
配当所得の分類
配当の種類により選択可能な確定申告の方法が異なるため、「上場株式の配当」と「上場株式以外の配当(非上場株式)」に分類する必要があります。
上場株式の配当では全ての申告方法から選択できますが、上場株式以外(非上場株式)の配当は原則として「総合課税」となり、申告分離課税は選択できません。「申告不要制度」は、次の少額の配当に限って選択できます。
上場株式以外(非上場株式)の配当のうち、1回に支払を受ける配当の金額が、10万円に配当計算期間の月数を乗じて12で除した金額以下であるもの(年1回の配当であれば10万円以下のもの)は、確定申告をせずに、所得税を源泉徴収(20.42%)だけで済ませることができます。ただし、個人住民税にはこの少額配当の申告不要の制度がないため、所得税の確定申告をしない場合でも、住民税の申告が必要となる場合があります。お住まいの市区町村にご確認ください。
会社から買取義務がないとして株式の買取りを断られた後の対応は、次のページでご案内しています。
配当所得の控除
総合課税を選択した場合に限り、株式(非上場株式を含む)や投資信託によって得た配当所得について、配当控除を受けることができます。配当控除は、配当所得の金額に一定の率(所得税では原則10%。課税総所得金額等のうち1,000万円を超える部分は5%)を乗じた金額を、税額から差し引くものです。課税総所得金額等が約695万円以下の場合には、配当控除により、総合課税を選択した方が税負担が軽くなる場合がありますが、住民税を含めた比較が必要です。
発行済株式等の総数等の3%以上を有する個人(大口株主等)が受ける配当は、上場株式等の配当であっても総合課税の対象となり、申告分離課税や申告不要制度(少額配当を除く)を選択することはできません。
まとめ
配当所得に関する要点のみをわかり易く説明しました。
現在の事業所得や給与所得が多い場合、配当所得や譲渡所得が多い場合は、税金面で損をしないためにも専門家へ相談することも視野に入れましょう。
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所得税法 第二十四条 【配当所得】
今回関連する法律的な根拠は所得税法 第24条に記されています。
| 一項 配当所得とは、法人(法人税法第二条第六号(定義)に規定する公益法人等及び人格のない社団等を除く。)から受ける剰余金の配当(株式又は出資(公募公社債等運用投資信託以外の公社債等運用投資信託の受益権及び社債的受益権を含む。次条において同じ。)に係るものに限るものとし、資本剰余金の額の減少に伴うもの及び分割型分割(同法第二条第十二号の九 に規定する分割型分割をいい、法人課税信託に係る信託の分割を含む。 以下この項及び次条において同じ。)によるものを除く。)、利益の配当(資産の流動化に関する法律第百十五条第一項 (中間配当)に規定する金銭の分配を含むものとし、分割型分割によるものを除く。)、剰余金の分配(出資に係るものに限る。)、基金利息(保険業法第五十五条第一項 (基金利息の支払等の制限)に規定する基金利息をいう。)並びに投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託を除く。)及び特定受益証券発行信託の収益の分配(法人税法第二条第十二号の十五 に規定する適格現物分配に係るものを除く。以下この条において「配当等」という。)に係る所得をいう。二項 配当所得の金額は、その年中の配当等の収入金額とする。ただし、株式その他配当所得を生ずべき元本を取得するために要した負債の利子(事業所得又は雑所得の基因となつた有価証券を取得するために要した負債の利子を除く。 以下この項において同じ。)でその年中に支払うものがある場合は、当該収入金額から、その支払う負債の利子の額のうちその年においてその元本を有していた期間に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額を控除した金額とする。 |
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