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【反対株主の株式買取請求権】株式交換に反対した株主の買取価格を公開買付価格ではなく市場株価で定めた事例―東京地方裁判所立川支部令和8年3月19日決定

公開 2026年3月19日更新 2026年3月19日

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株式交換に反対した株主が、会社に対して「公正な価格」での株式の買取りを請求し、価格の協議が調わなかったため裁判所に価格の決定を申し立てた場面の判例です。株主側は、株式交換の前に親会社が行った公開買付けの価格である1株1,610円を下回ることはないと主張しましたが、東京地方裁判所立川支部令和8年3月19日決定は、買取価格を、会社が協議の段階で提示していた額と同じ1株1,148円と定めました。

本決定は、共通の親会社を持つ会社同士の株式交換であっても、独立した特別委員会の設置や情報開示などの公正な手続を経て株主総会で承認された場合には株式交換比率を公正なものとみるという枠組みを採り、そのうえで、買取請求日の前1か月間の市場株価の売買高加重平均により価格を算定しました。公開買付けと株式交換を一連の「二段階買収」とみるべきだという株主側の主張も、主体と目的が異なる別個の取引であるとして退けています。会社から示された買取価格に納得できず、価格決定の申立てを検討している株主の皆様にとって、どのような主張が通りにくいのかを知るうえで参考になる決定です。

なお、本件の対象会社は上場会社であり、市場株価があることを前提とした判断です。非上場株式の場合との違いについては、「判断の射程」の節で当事務所の評価として整理しています。

目次
  1. 裁判例の基本情報
  2. 当事者の表記
  3. 事案の概要
    1. 親会社を同じくする上場会社同士の経営統合
    2. 基本合意、公開買付け、株式交換という順序で進められた
    3. 反対株主の買取請求と、会社の提示額1,148円
  4. 事案の経緯
  5. 公開買付けの際の意見表明と株式交換比率
    1. 公開買付けに応募しなかった株主への配慮に関する表明
    2. 株式交換比率と各算定機関の評価レンジ
  6. 当事者の請求と主要な主張
    1. 申立人らの請求
    2. 主張の対比
  7. 結論を左右した争点
  8. 裁判所が認定した重要な事実と判断の枠組み
    1. 認定された主な事実
    2. 「公正な価格」の判断枠組み
    3. 本件への当てはめ
  9. 各主張を採用し又は排斥した理由
    1. 二段階買収との主張―主体も目的も異なる別個の取引
    2. 公開買付価格を下回らないとの約束―約束とは認められない
    3. 比率が親会社の意向で決められたとの主張―影響力を排除する措置が講じられていた
    4. KHDが暫定合意を反故にしたとの主張―押し付けたとまでは認められない
    5. ナカリセバ価格が1,421円を下回らないとの主張―そもそも判断の必要がなく、株価も乖離している
    6. シナジー価格が1,610円を下回らないとの主張―公開買付価格を参照する根拠がない
  10. 主文及び結論
    1. 結論の整理
  11. 判断の射程
    1. 参考となる点
    2. 一般化できない点
  12. よくあるご質問
    1. 株式交換の前に公開買付けがあった場合、反対株主は公開買付価格での買取りを求められますか。
    2. 会社から示された買取価格に納得できない場合、価格決定の申立てをすれば価格は上がりますか。
    3. 株式交換の公表後に株価が大きく下がりました。下がった株価で買取価格が決まってしまうのですか。
    4. 親会社が同じ会社同士の株式交換なら、比率は不公正だと主張できますか。
    5. 非上場会社の株主にも、本決定の考え方は当てはまりますか。
  13. 関連する記事と御相談のご案内

裁判例の基本情報

裁判所 東京地方裁判所立川支部民事第4部
裁判日 令和8年3月19日
事件番号 令和7年(ヒ)第8号
裁判の形式 決定(株式の価格の決定の申立てに対する決定)
手続 株式交換に反対した株主の株式買取請求(会社法785条1項)に係る価格の決定の申立て(会社法786条2項)
審級 第一審
結論 申立人である株主3名が有する各2,000株の買取価格を1株につき1,148円と決定(申立人らの求めた価格は1株1,610円)。手続費用は各自の負担
上訴の状況 本決定に対しては抗告が提起されています。抗告審の判断は確認できていません

この表は、決定本文の冒頭及び末尾の記載に基づいて当事務所が作成したものです。本件は「判決」ではなく「決定」の形式で判断されています。

当事者の表記

判決に出てくる会社名・氏名は、本記事独自のイニシャルに置き換えています。決定が用いた符号も、そのままでは使わず、次の表記に置き換えています。決定本文を引用する部分でも同じ表記に置き換え、その旨を示しています。

本記事の表記 立場
株主HNA氏、株主HNB氏、株主HNC氏(あわせて「申立人ら」) 申立人。対象会社SPMの株式を各2,000株(合計6,000株)保有し、株式交換に反対して株式の買取りを請求した株主です。株主HNC氏は、自らも申立人であるとともに、株主HNA氏及び株主HNB氏の親権者(法定代理人)として手続を行っています
対象会社であるスーパーマーケット運営会社SPM 利害関係参加人。ショッピングセンター、スーパーマーケット等の経営等を目的とする上場会社で、株式交換により完全子会社となり、上場廃止となりました(決定本文の「参加人」)
スーパーマーケット持株会社KHD 株式交換完全親会社。スーパーマーケット事業の管理等を目的とし、スーパーマーケット事業を営む子会社を持つ上場の持株会社です
小売グループの持株会社RTG 小売、ディベロッパー、金融、サービスの事業等を営む会社の事業活動の管理を目的とする会社。スーパーマーケット持株会社KHDの親会社で、公開買付けにより対象会社SPMの株式の51%を取得しました
証券会社CSK 対象会社SPMが選任した第三者算定機関
証券会社ESK スーパーマーケット持株会社KHDが選任した第三者算定機関

このほか、各社が選任した法律事務所、類似会社比較法で選定された類似上場企業、各社の取締役については、名称を記載せず役割だけで表記しています。決定が引用する最高裁判所の決定の裁判官の補足意見についても、裁判官の氏名は記載していません。

事案の概要

親会社を同じくする上場会社同士の経営統合

対象会社SPMは、ショッピングセンター、スーパーマーケット等の経営等を目的とする株式会社で、株式は東京証券取引所に上場されていました。スーパーマーケット持株会社KHDも上場会社で、小売グループの持株会社RTGの上場子会社として、関東地方のスーパーマーケット事業を担い、自立的な経営を委ねられていました。

令和5年4月25日当時、小売グループの持株会社RTGは、対象会社SPMの議決権の17.01%と、スーパーマーケット持株会社KHDの議決権の53.59%(子会社を通じた間接保有を含みます)を保有していました。対象会社SPMとスーパーマーケット持株会社KHDとの間には、当時、特段の資本関係はありませんでした(対象会社SPMが保有するKHDの株式は0.11%にすぎませんでした)。

基本合意、公開買付け、株式交換という順序で進められた

3社は、令和5年4月25日、関東のスーパーマーケット事業を統合して規模の利益を追求する構想のもと、①スーパーマーケット持株会社KHDが対象会社SPMを完全子会社とする経営統合を令和6年11月を目途に実現するため協議を開始すること、②その最初の段階として、小売グループの持株会社RTGが対象会社SPMの議決権の51%を上限として株式を取得することなどを内容とする基本合意書を締結し、公表しました。

小売グループの持株会社RTGは、令和5年10月6日、買付価格を1株1,610円(以下「公開買付価格」といいます)、取得の上限を対象会社SPMの議決権の51%として公開買付けを行うことを公表しました。上限を上回る応募がありましたが、按分比例方式で上限の数だけを買い付け、RTGは対象会社SPMの株式の51%(間接保有を含みます)を保有することになりました。対象会社SPMは公開買付けに賛同しつつ、上場は維持される予定であるとして、応募するかどうかは株主の判断に委ねていました。

その後、令和6年4月18日、スーパーマーケット持株会社KHDと対象会社SPMは、KHDを株式交換完全親会社、SPMを株式交換完全子会社とし、SPMの株式1株に対してKHDの株式1.46株を割り当てる株式交換契約を締結し、公表しました(以下、この比率を「本件株式交換比率」といいます)。株式交換契約は、令和6年5月24日にKHDの定時株主総会で、同年6月26日に対象会社SPMの定時株主総会で、それぞれ承認されました。

反対株主の買取請求と、会社の提示額1,148円

申立人らは、対象会社SPMの株主総会に先立って株式交換に反対する旨を通知し、株主HNC氏と株主HNB氏は株主総会でも反対しました。株主HNA氏は議決権を行使できない株主でした。対象会社SPMの株式は令和6年11月28日に上場廃止となり(最終売買日は同月27日)、株式交換は同月30日に効力を生じました。

申立人らは、令和6年11月18日、会社法785条1項に基づき、対象会社SPMに株式を公正な価格で買い取ることを請求しました。その後の協議で、対象会社SPMは1株当たり1,148円を提示しましたが、申立人らは同意せず、令和6年12月30日までに協議は調いませんでした。申立人らは、令和7年1月25日、裁判所に価格の決定を申し立て、1株につき1,610円とする決定を求めました。

事案の経緯

時期 出来事(決定本文の前提事実及び認定事実による)
令和5年4月24日 基本合意の公表直前の対象会社SPMの株価(終値)は1株1,279円
令和5年4月25日 3社が経営統合に向けた基本合意書を締結し、公表
令和5年10月6日 小売グループの持株会社RTGが、1株1,610円、議決権の51%を上限とする公開買付けを公表。対象会社SPMは賛同意見を表明し、応募は株主の判断に委ねる
令和5年10月から11月 公開買付けの実施。上限を上回る応募があり、按分比例で買付け。RTGの保有割合は51%に
令和6年1月12日から4月18日 対象会社SPMの特別委員会が合計13回の会議を開催
令和6年3月4日から4月17日 株式交換比率の交渉(KHDの当初提案は1対1.10。4月1日に1対1.46で暫定合意)
令和6年4月18日 特別委員会の答申。両社の取締役会決議、株式交換契約の締結・公表(SPMの株式1株にKHDの株式1.46株を割当て)。同日のSPMの株価(終値)は1株1,421円
令和6年4月19日 対象会社SPMの株価(終値)が1株1,231円に下落。その後1,200円前後で推移
令和6年5月24日 スーパーマーケット持株会社KHDの定時株主総会で株式交換契約を承認
令和6年6月26日 対象会社SPMの定時株主総会で株式交換契約を承認(賛成割合94.91%。RTGの議決権を除くと88.06%)。申立人らは事前に反対を通知し、議決権を有する2名は総会でも反対
令和6年11月18日 申立人らが株式買取請求(会社法785条1項)
令和6年11月27日・28日 最終売買日・上場廃止
令和6年11月30日 株式交換の効力発生
令和6年12月30日まで 対象会社SPMが1株1,148円を提示したが、協議が調わず
令和7年1月25日 申立人らが価格の決定を申立て(会社法786条2項)
令和8年3月19日 東京地方裁判所立川支部が買取価格を1株1,148円と決定

公開買付けの際の意見表明と株式交換比率

公開買付けに応募しなかった株主への配慮に関する表明

本件で株主側が重視したのは、公開買付けの際に、小売グループの持株会社RTGと対象会社SPMが、経営統合を行う場合には公開買付けに応募しなかった株主の利益にも配慮すると表明していたことです。決定本文は、対象会社SPMの特別委員会の答申の中で、対象会社SPMの意見表明を次のとおり引用しています(決定本文の文言のまま。省略記号も決定本文のとおりです)。

「本経営統合を実行する場合には、……本件公開買付けに応募しなかった参加人の株主の皆様の利益にも配慮して本経営統合の具体的な手法及び条件等を検討し、……協議の上決定する予定です」

決定本文の認定によれば、小売グループの持株会社RTGも、公開買付届出書等の中で、経営統合を行う場合、公開買付けに応募しなかった株主にとって応募した株主と比較して不利益な取引を実施することは意図しておらず、公開買付価格及び応募しなかった株主の利益にも配慮して具体的な手法及び条件等を検討する旨を開示していました。ただし、経営統合を実行するか否か、手法及び条件は、その時点では未定とされていました。

株式交換比率と各算定機関の評価レンジ

本件株式交換比率は、対象会社SPMの株式1株に対し、スーパーマーケット持株会社KHDの株式1.46株を割り当てるというものでした。各社の第三者算定機関が算定した、KHDの株式1株当たりの価値を1とした場合の対象会社SPMの評価レンジは、決定本文によれば次のとおりです。

算定手法 証券会社CSK(SPM側。令和6年4月18日付け) 証券会社ESK(KHD側。令和6年4月17日付け)
市場株価による方法 1.34~1.50(市場株価平均法) 1.13~1.17(市場株価基準法)
類似会社との比較による方法 1.16~1.20(類似会社比較法) 0.78~1.22(類似企業比較法)
ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(DCF法) 0.96~1.68 0.53~1.78

証券会社CSKの市場株価平均法は、令和6年4月17日を算定基準日とし、同日の終値と、直近5営業日、1か月間、3か月間及び6か月間の終値単純平均を用いたものです。証券会社ESKの市場株価基準法は、基本合意の公表日である令和5年4月25日を算定基準日としていました。DCF法の基礎となった対象会社SPMの財務予測は、株式交換の実施を前提としないもの(いわゆるスタンドアローンベース)でした。

当事者の請求と主要な主張

申立人らの請求

申立人らは、各2,000株(合計6,000株)の買取価格を1株につき1,610円とする決定を求めました。

主張の対比

論点 申立人らの主張 対象会社SPMの主張
二段階買収に当たるか 公開買付けと株式交換は、経営統合の実現という同一の目的のための一連の手続であり、いわゆる二段階買収に当たる 公開買付けは親会社RTGとの資本業務提携の強化を目的とし、株式交換は統合による相乗効果の追求を目的とするもので、目的が異なる。完全子会社化を目指す二段階買収とは根本的に異なる
公開買付価格を下回らない約束 二段階目の条件を一段階目より引き下げることは強圧性の問題があり相当でない。公開買付けの際の表明は、応募しなかった株主を不利にしない約束であり、特段の事情がない限り公開買付価格以上を公正な価格とすべきである 争う
株式交換比率の公正さ 両社とも親会社RTGの連結子会社で、比率はRTGの意向に従って決められた。また、KHDが暫定合意を一方的に反故にして不利な比率を押し付けたもので、公正とはいえない 独立した第三者算定機関の算定書、独立した法律事務所の助言、特別委員会の答申、利害関係のない取締役全員の承認、十分な情報提供を経て、株主の圧倒的多数の賛成で承認された。一般に公正と認められる手続による
企業価値の増加の有無 (仮に株式交換により相乗効果が生じない場合に分類するとしても)株式交換を承認する決議がなければ株式が有したであろう価格(いわゆる「ナカリセバ価格」)は、公表前日の終値1,421円を下回らない 共同購買、物流の共同化、DX(デジタル技術による業務変革)の推進等の相乗効果が見込まれ、実際に一括仕入れやバックオフィス部門の集約等の取組みを進めている。「企業価値の増加が生じない場合」に当たらない
価格の水準 相乗効果を織り込んだ価格(いわゆる「シナジー価格」)は1,610円を下回らない。公開買付けの際に証券会社CSKが相乗効果を考慮せずDCF法で算定した額も1,241円から1,943円であった。株式交換公表後の株価は一時的な需給の悪化等で値下がりしており、基礎資料にできない 買取請求日の市場株価によるべきであり、偶発的な変動を排除するため、買取請求日から前1か月間の売買高加重平均価格の平均を採用すべきで、1株1,148円である

お手元の資料と経緯をお聞きし、進め方の順序をお示しします。

結論を左右した争点

決定は、本件の争点を、本件株式の「公正な価格」(会社法785条1項)が1株当たりいくらかであると整理しました。そのうえで、判断の順序は次のとおりでした。

  1. 株式交換により企業価値の増加が生じたか(生じない場合は、いわゆるナカリセバ価格が基準になります)
  2. 企業価値の増加が生じる場合、株式交換比率が公正なものと認められるか。特に、共通の親会社を持つ会社同士の株式交換で、比率の公正さをどのような事情から判断するか
  3. 比率が公正と認められる場合、どの時点・どの期間の市場株価を用いるか
  4. 公開買付価格1,610円を基準にすべきだという株主側の主張(二段階買収、約束、ナカリセバ価格・シナジー価格の主張)を採用できるか

結論を分けたのは、第2の点で株式交換比率が公正と認められたこと、そして第4の点で、公開買付けと株式交換が「別個の取引」と評価されたことです。この2点によって、株式交換公表後の市場株価を基礎とする価格が導かれ、公開買付価格は参照されませんでした。

裁判所が認定した重要な事実と判断の枠組み

認定された主な事実

決定は、前提事実、証拠及び審問の全趣旨により、次の事実を認定しました(以下は決定本文の認定事実の要約です)。

  • 親会社の方針。小売グループの持株会社RTGは、グループ会社の自主性・独自性を重視し、資本市場の規律によって経営の質の向上が見込まれる子会社を上場子会社とする方針を採用し、開示していました。スーパーマーケット持株会社KHDは、その方針のもとで自立的な経営を委ねられていました。
  • 公開買付けの目的。公開買付けは、対象会社SPMをRTGの連結子会社とし、RTGグループのデジタル、商品、人財、決済インフラ等の資産の活用を可能にして、経営統合による相乗効果を早期に実現することを目的としていました。また、株式交換が実現するとRTGが保有するKHDの株式の割合が希釈化するため、RTGの保有割合を維持しておく意味もありました。
  • 対象会社SPMの公正性担保措置。3社から独立した証券会社CSKを第三者算定機関に、3社と重要な利害関係のない法律事務所を法務アドバイザーに選任しました。RTG及びKHDと利害関係のない独立社外取締役2名と社外監査役1名による特別委員会を設置し、特別委員会は令和6年1月12日から4月18日までに13回の会議を開いて、事業計画の確認や比率の交渉に関与しました。
  • 比率の交渉経過。KHDは令和6年3月4日に1対1.10を提案し、その後1.25、1.36、1.38と引き上げました。対象会社SPMは、株価比率に比べてディスカウントになっているとして応じず、公開買付価格の1,610円以上の評価を要請し、3月27日には1対1.60が適切と回答しました。KHDは3月28日に1対1.46を提案し、SPMの1対1.50の求めには応じませんでした。4月1日、公表日前の1週間の株価比率の平均と比べてディスカウントになる場合の再協議を条件に、1対1.46で暫定合意しました。その後、株価比率の平均が1対1.49となりましたが、KHDは比率の引上げを拒み、算定資料を開示したうえで1対1.46以上での合意は不可能であると主張しました。特別委員会は、これ以上の引上げは期待し難いこと、1対1.46が証券会社CSKの算定レンジの高い方に位置することなどから、1対1.46を了承しました。
  • 特別委員会の答申。特別委員会は、本件株式交換比率が、答申日の前営業日(令和6年4月17日)の終値に対しては2.01%のディスカウントである一方、過去1か月、3か月、6か月の終値単純平均に対してはそれぞれ2.10%、8.96%、5.80%のプレミアムであること、公開買付価格のプレミアムも直前営業日の終値に対して7.91%にすぎなかったことなどを挙げ、本件株式交換比率は公開買付価格と比較しても十分に遜色のない水準であり、応募しなかった株主の利益に配慮して検討・協議されたものと評価できるとしました。
  • 取締役会での利益相反の回避。対象会社SPMでは取締役9名のうちRTGの役員を兼ねる1名が、KHDでは取締役9名のうちRTGの役員等を兼ねる2名が、それぞれ株式交換の協議・交渉と取締役会の審議・決議から外れました。KHDも、独立した第三者算定機関の選任、法務アドバイザーの選任、独立役員による特別委員会の設置を行いました。
  • 株主総会での承認。対象会社SPMは、特別委員会や算定書に関する情報、株式交換の背景・目的などを株主に開示し、株主総会では94.91%(RTGの議決権を除く少数株主に限ると88.06%)の賛成で承認されました。
  • 株価の推移。対象会社SPMの株価は、令和5年4月の基本合意公表直前(4月24日)の終値が1,279円で、その後おおむね上昇し、株式交換の公表日(令和6年4月18日)は1,421円でしたが、翌日に1,231円に下落し、その後1,200円前後で推移しました。株式交換契約の公表日の翌日から最終売買日(令和6年11月27日)までの終値平均は1,212円でした。

「公正な価格」の判断枠組み

決定は、最高裁判所平成23年4月19日第三小法廷決定及び最高裁判所平成24年2月29日第二小法廷決定を参照し、次の枠組みを示しました(当事務所による要約)。

  • 株式交換によって相乗効果その他の企業価値の増加が生じない場合は、原則として、買取請求がされた日における、株式交換を承認する株主総会決議がなければその株式が有したであろう価格が「公正な価格」です。
  • それ以外の場合は、原則として、株式交換契約で定められた株式交換比率が公正なものであったならば買取請求がされた日においてその株式が有していると認められる価格が「公正な価格」です。
  • 相互に特別の資本関係がない会社間では、情報が適切に開示されたうえで適法に株主総会で承認されるなど一般に公正と認められる手続により株式交換の効力が生じた場合は、株主の合理的な判断が妨げられたと認めるに足りる特段の事情がない限り、株式交換比率は公正なものとみるのが相当です。
  • 比率が公正と認められる場合、比率の公表後の市場株価は、特段の事情がない限り、公正な比率により株式交換がされることを織り込んで形成されているとみられます。そこで、買取請求日の市場株価や、偶発的な変動の影響を排除するためにこれに近接する一定期間の市場株価の平均値を用いることは、裁判所の合理的な裁量の範囲内にあります。

本決定が特に注目されるのは、上記の第3の点を、相互に特別の資本関係がある会社間の株式交換にも広げた部分です。決定は次のように述べています(決定本文の文言のまま)。

相互に特別の資本関係がある会社間においても、独立した特別委員会や専門家の意見を聴くなど意思決定過程が恣意的になることを排除するための措置が講じられ、株主の判断の基礎となる情報が適切に開示された上で適法に株主総会において承認されるなど一般に公正と認められる手続により株式交換の効力が発生した場合には、当該株主総会における株主の合理的な判断が妨げられたと認めるに足りる特段の事情がない限り、当該株式交換における株式交換比率は公正なものとみるのが相当である。

本件への当てはめ

企業価値の増加。決定は、経営環境が厳しさを増す中で統合により状況の打開を目指したこと、共同調達や物流機能の整理、バックオフィス業務の統合、システムの共有化等の相乗効果が想定されていたこと、特別委員会も企業価値の向上に資すると判断したこと、株式交換後に実際に一括仕入調達体制の構築等の取組みが進められていることを認定し、負の相乗効果をうかがわせる具体的な事情も見当たらないとしました。そのうえで、本件株式交換は「少なくとも参加人の企業価値を毀損するものとはいえない」として、企業価値の増加が生じない場合には当たらないと判断しました(「参加人」は対象会社SPMを指します)。

株式交換比率の公正さ。決定は、①両社がそれぞれ独立した第三者算定機関を選任したこと、②1対1.46という比率が、証券会社CSKの市場株価平均法及びDCF法のレンジの高い方に位置し、類似会社比較法のレンジの上限を超え、証券会社ESKのDCF法のレンジの高い方に位置し、市場株価基準法及び類似企業比較法のレンジの上限を超えていたこと、③独立した法律事務所の助言を受けたこと、④両社の独立役員による特別委員会が条件交渉に実質的に関与し、算定の合理性も審査したうえで少数株主に不利益でないと答申したこと、⑤RTGの役員を兼ねる取締役を協議・交渉から外したこと、⑥株主に情報を適時適切に開示したこと、⑦株主総会で94.91%(RTGの議決権を除いても88.06%)の賛成で承認されたこと、の7点を挙げ、株主の合理的な判断が妨げられたと認めるに足りる特段の事情もうかがわれないとして、本件株式交換比率は公正なものと認めました。

価格の算定。決定は、基準日である買取請求日(令和6年11月18日)を基準に、その前1か月間の市場株価の売買高加重平均を用いることが合理的であるとし、1株当たり1,148円としました。各日の売買高加重平均価格は決定に別紙として付されていますが、その内容は決定本文では省略されており、本記事でも確認できていません。

各主張を採用し又は排斥した理由

二段階買収との主張―主体も目的も異なる別個の取引

決定は、公開買付けの目的は、対象会社SPMを連結子会社としてRTGグループの資産の活用を可能にし、統合による相乗効果を早期に実現することにあり、RTGがSPMを完全子会社にする目的で行ったとは認められないとしました。また、RTGのKHDに対する保有割合を維持する意味があったことについても、RTGがグループ会社の自主性を重視する方針を採り、KHDに自立的な経営を委ねていたことに照らし、KHDを通じてSPMを事実上RTGの完全子会社にすることを目的としていたとも認められないとしました。株式交換の効力発生時点でも、RTGが保有するKHDの株式は52.7%にとどまっていました。

そのうえで決定は、株式交換の当事者であるKHDの立場について、次のように述べています(決定本文の文言のまま。会社の符号と「参加人」の語を本記事の表記に置き換えています)。

スーパーマーケット持株会社KHDからすれば、本件公開買付価格の決定プロセスに何ら関与していないのであるから、本件株式交換に反対して退出する対象会社SPMの株主に対して、小売グループの持株会社RTGが応募株主に支払った本件公開買付価格を保障すべき理由はない。

こうして決定は、「本件公開買付けと本件株式交換は、主体も目的も異なる別個の取引であり、いわゆる二段階買収とは異なるものであって」、申立人らの主張は採用できないとしました。

公開買付価格を下回らないとの約束―約束とは認められない

決定は、RTGと対象会社SPMが公開買付けの際に株主の利益にも配慮する旨を述べていたことは認めつつ、次のとおり判断しました(決定本文の文言のまま。会社の符号と「参加人」の語を本記事の表記に置き換えています)。

これをもって、小売グループの持株会社RTG及び対象会社SPMが対象会社SPMの株主に対し、本件株式交換の買収条件を本件公開買付価格と同額の1610円にすることを約束したものと認めることはできない。

あわせて決定は、特別委員会が述べるとおり、本件株式交換比率は公開買付価格と比較しても十分に遜色のない水準であり、応募しなかった株主の利益に配慮して検討・協議されたものと認められるとも述べています。

比率が親会社の意向で決められたとの主張―影響力を排除する措置が講じられていた

決定は、両社がRTGとの兼任取締役を審議から除外し、独立役員による特別委員会を設置するなど、RTGの影響力を排除する措置を講じていたこと、特別委員会が算定機関と法務アドバイザーの助言を受けて条件交渉に実質的に関与し、事業計画の作成経緯にRTGの恣意的な圧力が介在した事実は認められないと判断していたこと、RTGの経営会議の日程を念頭に置いた交渉スケジュールについても最終的に満足のいく合意がされたと判断していたことを挙げ、比率がRTGの意向に従って決定されたとは認められないとしました。

KHDが暫定合意を反故にしたとの主張―押し付けたとまでは認められない

決定は、KHDの交渉態度については特別委員会も苦言を呈していたことを認めました。しかし、特別委員会が、KHDが算定資料を開示したうえで引上げは不可能と回答したことを踏まえて検討し、比率が算定レンジの高い方に位置すること、暫定合意の時点で妥当性を確認していたこと、暫定合意後に両社の株価が逆方向に動いたが本源的価値が短期間で変動するとは考え難いことなどから、実質的なディスカウントになっても比率の妥当性は必ずしも害されないと判断したことを重視し、不利な比率を無理やり押し付けたとまでは認められないとしました。

ナカリセバ価格が1,421円を下回らないとの主張―そもそも判断の必要がなく、株価も乖離している

決定は、本件株式交換は企業価値の増加が生じない場合に当たらないから、ナカリセバ価格を認定する必要はないとしました。そのうえで、念のため、基本合意当時とは事業環境が異なる令和2年2月頃以降の株価水準を参照するのは適切でないこと、基本合意公表直前の株価は1,279円で、株式交換の公表日の翌日から最終売買日までの終値平均1,212円と大きく異ならないことを挙げ、公表日の終値1,421円は株価の推移と乖離しており、「参加人株式の客観的価値を適正に反映しているということはできない」としました(「参加人株式」は対象会社SPMの株式を指します)。

シナジー価格が1,610円を下回らないとの主張―公開買付価格を参照する根拠がない

決定は、株主側の3つの根拠をいずれも退けました。

  • ナカリセバ価格が1,421円を下回らないという前提が採用できないため、それより安いことはあり得ないという主張は前提を欠きます。
  • 公開買付けと株式交換は実施時期が異なるから、公正な価格の算定に際して公開買付価格を参照すべき合理的な根拠はありません。株式交換比率の算定の基礎となった事業計画は、公開買付けの際の事業計画をその後の業績推移と事業戦略の見直しを踏まえて更新したものであり、公開買付けの時点で算定された株式価値は公正な価格を導く根拠になりません。
  • 株式交換公表後の株価の下落については、経営統合の協議開始の発表から条件の公表まで時間が開く場合、協議開始の段階で期待により株価が高騰し、条件の公表の段階で失望により急落し得ることが指摘されていること(最高裁判所平成24年決定の補足意見を参照しています)、公表後の終値平均1,212円は基本合意前日の1,279円と大きく異ならないことから、公表後の株価の下落やその推移は外在的要因が反映した可能性があるとはいえても、株式の客観的価値を反映していないことを示す事情とはいえないとしました。

主文及び結論

決定の主文は、次のとおりです(決定本文の文言のまま。申立人3名の符号を本記事の表記に置き換えています)。

1 利害関係参加人発行に係る普通株式のうち株主HNA氏、株主HNB氏及び株主HNC氏が有する各2000株の買取価格を1株につき1148円とする。
2 手続費用は各自の負担とする。

決定は、本件株式交換比率を公正なものと認め、買取請求日の前1か月間の市場株価の売買高加重平均により、買取価格を1株1,148円と定めました。これは、対象会社SPMが協議の段階で提示していた額と同じです。申立人らが求めた1,610円との差は1株462円、合計6,000株で277万2,000円になります(当事務所の計算)。

結論の整理

項目 内容
申立人らが求めた価格 1株1,610円(公開買付価格)
対象会社SPMの提示額・主張額 1株1,148円
決定した買取価格 1株1,148円
算定の方法 買取請求日(令和6年11月18日)の前1か月間の市場株価の売買高加重平均
手続費用 各自の負担
抗告・確定 抗告が提起されています。抗告審の判断は確認できていません

判断の射程

以下は、決定の内容を踏まえた当事務所の評価です。決定が述べた事項と区別してお読みください。

参考となる点

  • 親会社が共通する会社同士でも、手続が公正なら比率は公正とみられ得ること。本決定は、最高裁判所平成24年決定が「相互に特別の資本関係がない会社間」について示した考え方を、特別委員会の設置などの措置が講じられることを条件に、特別の資本関係がある会社間にも及ぼしました。反対株主が比率の不公正を主張するには、手続の外形がそろっているだけでなく、株主の合理的な判断が妨げられたといえる具体的な事情を示す必要があることがうかがわれます。
  • 先行する公開買付けの価格が、そのまま基準になるわけではないこと。本決定は、公開買付けと株式交換の主体(公開買付けは親会社、株式交換は兄弟会社に当たる完全親会社)と目的が異なることを重視して、二段階買収に当たらないとし、公開買付価格を参照しませんでした。公開買付けの際の応募しなかった株主の利益にも配慮する旨の表明も、価格の約束とは認められませんでした。反対株主としては、公開買付けと後の組織再編を同一の主体が一体として計画したことを示す資料があるかが重要になると考えられます。
  • 公表後の株価下落を理由に市場株価を排除することは難しいこと。本決定は、公表後の株価が下がっても、それが基本合意前の水準と大きく異ならない場合には、客観的価値を反映していないとはいえないとしました。公表直前の高い株価を基準にする主張は、その株価が長期の推移と乖離しているときは採用されにくいといえます。
  • 会社の提示額が市場株価に基づく場合、申立てで価格が上がるとは限らないこと。本件では、会社が協議の段階で示した1,148円がそのまま買取価格となり、手続費用も各自の負担とされました。価格決定の申立てをするかどうかは、会社の提示額がどのような方法で算定されたかを確認し、それを上回る価格を裏付ける具体的な事情があるかを見極めたうえで判断することが大切です。

一般化できない点

  • 上場会社の事案であること。本決定は、対象会社の株式が上場され市場株価があることを前提に、市場株価を基礎資料として価格を定めています。市場株価のない非上場株式について株式交換や合併に反対して買取請求をした場合には、本決定のように市場株価の平均で価格を定めることはできず、別の評価方法が問題になります。本決定から非上場株式の価格の算定方法について結論を導くことはできません。
  • 手続の公正さの評価は事案ごとであること。本件では、独立した算定機関と法律事務所の選任、特別委員会の13回の会議と実質的な交渉関与、比率が各算定レンジの高い方又は上限を超えていたこと、親会社の議決権を除いても88.06%の賛成があったことなど、多くの事情が重なっていました。これらの一部が欠ける事案で同じ結論になるとは限りません。
  • 公開買付けの主体と組織再編の主体が同じ場合。本件は、公開買付けを行ったのが親会社RTGで、株式交換の当事者がKHDであった事案です。公開買付けを行った者自身が、その後の株式交換や株式併合などで残りの株式を取得する典型的な二段階買収の場合については、本決定は判断していません。
  • 第一審の決定であること。本決定は地方裁判所支部の決定であり、本決定に対しては抗告が提起されています。抗告審の判断は確認できておらず、上級審で判断が変わる可能性があります。抗告審の判断を確認した後に加筆します。

よくあるご質問

株式交換の前に公開買付けがあった場合、反対株主は公開買付価格での買取りを求められますか。

当然に求められるわけではありません。本決定は、公開買付けと株式交換の主体も目的も異なる別個の取引であるとして、公開買付価格1,610円を参照せず、買取価格を1,148円としました。公開買付けの際に応募しなかった株主の利益にも配慮する旨が表明されていたことも、価格の約束とは認められませんでした。

会社から示された買取価格に納得できない場合、価格決定の申立てをすれば価格は上がりますか。

上がるとは限りません。本件では、会社が協議で提示した1株1,148円が、そのまま裁判所の決定した価格となり、手続費用も各自の負担とされました。申立ての前に、会社の提示額の算定方法と、それを上回る価格を裏付ける事情を検討しておくことが大切です。

株式交換の公表後に株価が大きく下がりました。下がった株価で買取価格が決まってしまうのですか。

本決定は、株式交換比率が公正と認められる場合には、公表後の市場株価は公正な比率による株式交換を織り込んで形成されているとみて、買取請求日の前1か月間の市場株価を用いました。公表後の下落についても、基本合意前の株価水準と大きく異ならないことなどから、客観的価値を反映していないとはいえないとしています。下落を理由に市場株価を排除するには、それを裏付ける具体的な事情が必要になると考えられます。

親会社が同じ会社同士の株式交換なら、比率は不公正だと主張できますか。

親会社が共通であることだけでは足りないと考えられます。本決定は、独立した特別委員会の設置、独立した算定機関と法律事務所の関与、兼任取締役の除外、情報開示、株主総会での承認といった措置が講じられていれば、特段の事情がない限り比率は公正とみるとしました。特別委員会が実際に交渉に関与したか、情報開示に不足がなかったかといった具体的な事情が問題になります。

非上場会社の株主にも、本決定の考え方は当てはまりますか。

株式交換などの組織再編に反対した株主が会社に株式の買取りを請求できる点や、「公正な価格」の基本的な考え方は、上場会社か非上場会社かで変わりません。ただし、本決定は市場株価を基礎に価格を定めたもので、市場株価のない非上場株式では評価の方法そのものが異なります。非上場株式の場合は、会社の示す価格がどの評価方法によるのかを確認し、個別に検討する必要があります(当事務所の評価です)。

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株式交換や合併などの組織再編に反対して株式の買取りを請求する場合は、株主総会前の反対の通知、総会での反対、買取請求の期間、価格の協議と申立ての期限といった手続を守ったうえで、会社の提示額の根拠を確認することが出発点になります。反対株主の株式買取請求と公正な価格の考え方は反対株主の株式買取請求権と公正な価格の御相談で、会社の示す買取価格が低すぎると感じる場合の交渉は非上場株式の買取価格が低すぎる場合の価格交渉で、評価額と買取価格の考え方は非上場株式の評価額と買取価格の御相談で御案内しています。非上場株式の売却全般は非上場株式の売却の総合案内で、ほかの裁判例は非上場株式・少数株主問題の裁判例の解説記事一覧でご覧いただけます。

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この記事の位置付け

株式交換に反対して会社に株式の買取りを請求した株主に向けて、先行した公開買付けの価格ではなく買取請求日前1か月の市場株価で買取価格を定めた決定を、公正な価格の判断枠組みの観点から解説します。

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執筆者

弁護士法人M&A総合法律事務所 代表弁護士 土屋勝裕(東京弁護士会所属 登録番号26775)

2024年(令和6年)10月に最高裁判所において株式買取請求権に関する逆転判決を得た弁護士です。長島・大野・常松法律事務所に在籍した後、慶應義塾大学ビジネス・スクール及びペンシルベニア大学ウォートン校に留学し、ファイナンス理論並びにM&A及び不動産を専攻しました。不動産投資信託(J-REIT)の上場案件にも関与しています。

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著書

非上場会社における少数株主対策の手法と実務
『非上場会社における少数株主対策の手法と実務』(日本法令)
中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策
『中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策』(清文社)
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