少数株主が株主名簿を確認したい場合

この記事の位置付け

本ページは、株主名簿及び株主の地位に関する解説のうちの一つです。全体像は、次の中核となるページをご覧ください。

本ページは、株主名簿に関する場面のうち、自己の記載のみを確認する株主名簿記載事項を記載した書面の交付の請求(会社法第122条第1項)、名義が被相続人のままである場合の名義書換の請求(会社法第133条第1項)及び親会社社員による子会社の株主名簿の請求(会社法第125条第4項)に絞って述べるページです。閲覧及び謄写の請求そのものの方法、拒絶事由並びに拒まれた場合の手続は、株主名簿の閲覧及び謄写の請求を弁護士に依頼するときに一本化しています。

▶ 会社から「あなたは株主ではない」と言われたとき 株主であることを認めさせる手順と集めるべき証拠

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自分が何株持っているのかが、そもそも分からない

非上場の会社の株式を保有しておられる方から、「自分が何株持っているのか、正確には分からない」というご相談を受けることがあります。相続によって株式を承継された方、退職された元従業員の方、長らく株主総会の招集通知を受け取っておられない方に、とりわけ多く見られます。

会社に尋ねても、「今は忙しい」「後で調べておく」と言われたまま、回答が得られない。そのようなお話も珍しくありません。しかし、株主には、株主名簿の閲覧又は謄写を請求する権利が法律上認められています。会社の裁量によって左右されるものではありません。

本記事では、株主名簿に何が記載されているのか、どのように請求するのか、会社が拒むことができるのはどのような場合か、そして名義が被相続人のままである場合にどうするのかを、順に整理いたします。

株主名簿の記載事項(会社法第121条)、閲覧又は謄写の請求の方法及び請求の理由の記載(会社法第125条第2項)、会社が拒むことができる4つの場合(会社法第125条第3項)並びに会社が応じない場合の仮処分及び訴えについては、株主名簿の閲覧及び謄写の請求を弁護士に依頼するときに一本化しています。本ページでは、これに続く場面として、自己の記載のみを確認する方法(会社法第122条第1項)及び名義が被相続人のままである場合の名義書換の請求(会社法第133条第1項)を述べます。

なお、親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、子会社の株主名簿について閲覧又は謄写の請求をすることができるものとされています(会社法第125条第4項)。

自己の記載のみを確認したい場合

他の株主の情報までは必要なく、自らの保有株式数のみを確認したい場合もあります。この場合には、株主名簿記載事項を記載した書面の交付を請求する方法があります。

株主は、会社に対し、当該株主についての株主名簿に記載され、又は記録された株主名簿記載事項を記載した書面の交付又は当該事項を記録した電磁的記録の提供を請求することができます(会社法第122条第1項)。この書面には、会社の代表者が署名し、又は記名押印しなければならないものとされています(同条第2項)。

自らが株主であることを示す資料が手元にない場合、この請求は有用です。

名義が被相続人のままである場合

相続により株式を取得した場合、名義書換をしなければ、会社に対して自らが株主であることを主張することができません(会社法第130条第1項)。

株式を取得した者は、会社に対し、当該株式に係る株主名簿記載事項を株主名簿に記載し、又は記録することを請求することができます(会社法第133条第1項)。相続その他の一般承継による取得の場合には、戸籍関係書類、遺産分割協議書等を添えて請求することとなります。

株主名簿を確認した結果、名義が被相続人のままであることが判明する例は少なくありません。その場合には、閲覧の後、名義書換の請求へ進むこととなります。

会社が請求に応じない場合の対応、他の株主の住所の取扱い及び株主名簿がそもそも作成されていない場合の対応については、株主名簿の閲覧及び謄写の請求を弁護士に依頼するときに一本化しています。

弁護士法人M&A総合法律事務所へのご相談

弁護士法人M&A総合法律事務所(代表弁護士 土屋勝裕)では、非上場会社の少数株主の方から、情報開示及び株式の売却に関するご相談をお受けしています。当事務所は株式を買い取る立場ではなく、株主の方が株式を保有したまま手続を進めるものです。

ご相談の際には、株主であることを示す資料、定款の写し、株主総会の招集通知、会社に送付した書面及び回答をご用意ください。お手元にない場合でもご相談いただけます。

  • 電話番号 03-6435-8418
  • 受付時間 8時00分から21時00分まで(土曜日・日曜日・祝日も受付)
  • 所在地 〒105-6017 東京都港区虎ノ門四丁目三番一号 森トラスト城山トラストタワー17階

本記事は一般的な法律上の枠組みをご説明するものであり、結論は事案ごとの事実関係及び資料によって異なります。結果を保証するものではありません。課税関係については税理士にご確認ください。

本記事の根拠条文

会社法 第121条(株主名簿の記載事項)、第122条第1項・第2項(株主名簿記載事項を記載した書面の交付)、第125条第1項から第4項まで(株主名簿の備置き及び閲覧等、拒絶事由並びに親会社社員の請求)、第130条第1項(対抗要件)、第133条第1項(株主名簿記載事項の記載の請求)、第433条第1項(会計帳簿の閲覧謄写請求)

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