株式売買価格決定申立で裁判所は何を見て価格を決めるのか

本記事では、少数株主のご相談で最も多い、譲渡制限株式の売買価格の決定を中心に説明いたします。

この手続は、訴訟ではなく非訟事件です。訴訟が権利義務の存否を確定する手続であるのに対し、非訟事件は、裁判所が後見的な立場から一定の法律関係を形成する手続です。管轄は、原則として会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所に属します(会社法第868条第1項)。

裁判所は、売買価格の決定をするには、当事者の陳述を聴かなければならないものとされております(会社法第870条第1項第2号)。したがいまして、当事者双方が主張と資料を提出し、裁判所がこれを踏まえて判断するという構造は、訴訟と共通いたします。

裁判に対しては、即時抗告をすることができます(会社法第872条第4号)。

第2節 「一切の事情」という規律の意味

譲渡制限株式の売買価格について、会社法は次のように定めております。裁判所は、売買価格の決定をするには、譲渡等承認請求の時における株式会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければなりません(会社法第144条第3項)。

この規定から、次の3点が導かれます。

第1に、基準時が定められております。「譲渡等承認請求の時」における事情が考慮の対象です。

第2に、資産状態が明示されております。もっとも、これは考慮すべき事情の例示であり、資産状態のみによって価格を定めるという趣旨ではありません。

第3に、「その他一切の事情」とされており、評価手法が法定されておりません。ここが最も重要な点です。会社法は、特定の評価手法を裁判所に指定しておりません。したがいまして、いかなる手法によるべきかは、当該会社の実情と当事者の主張に応じて、個別に判断されることになります。

この構造は、当事者にとって次の意味を持ちます。すなわち、資料を提出せず、評価手法についての主張もしないまま手続に臨めば、裁判所が代わりに有利な構成を組み立ててくれるということはありません。逆に、会社の実情に即した資料と、合理的な評価手法の主張を提出すれば、それが判断の基礎となります。

第3節 裁判所が実際に参照する資料

裁判所が価格を判断するにあたり、実務上参照されることの多い資料を整理いたします。

区分 資料 判断において果たす役割
基本資料 定款、登記事項証明書、株主名簿 株式の内容、株主構成、持株比率の確認
財務資料 計算書類(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表) 収益力、純資産、財政状態の把握
財務資料 勘定科目内訳明細書 資産及び負債の内訳、関係会社との取引の把握
財務資料 法人税の確定申告書及び附属書類 会計処理と税務処理の差異、所得の状況
資産資料 不動産の登記事項証明書、固定資産税評価に関する資料、不動産鑑定評価書 保有不動産の含み損益の把握
資産資料 有価証券、保険積立金、ゴルフ会員権等の明細 非事業用資産の把握
収益資料 事業計画、予算、月次試算表 将来の収益力の見通し
評価資料 株価算定書、意見書 評価手法及び前提条件に関する主張の裏付け
参考資料 相続税の申告書及び取引相場のない株式(出資)の評価明細書 会社側が従前前提としてきた数値の確認
参考資料 過去の株式売買の事例に関する資料 取引事例としての参考

これらの資料は、そのすべてが常に必要となるわけではありません。いかなる評価手法を主軸とするかによって、重要となる資料は異なります。資産保有型の会社であれば資産の実態に関する資料が中心となり、収益力が問題となる会社であれば損益及び事業計画に関する資料が中心となります。したがいまして、やみくもに資料を集めるのではなく、主張しようとする評価の構成に照らして、必要な資料を特定することが効率的です。

これらの資料の多くは会社側に偏在しております。株主が手元に有していない場合には、その入手方法を検討する必要があります。株主としての計算書類等の閲覧等の請求(会社法第442条第3項)や、要件を満たす場合の会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧謄写の請求(会社法第433条第1項)といった方法があります。また、手続の中で文書の提出を求める方法が検討される場合もあります。いずれの方法によるかは、事案の状況によって異なります。

第4節 評価手法はどのように選択されるのか

前述のとおり、会社法は評価手法を法定しておりません。実務においては、企業価値評価の一般的な枠組みに従い、次の3つのアプローチのうち、当該会社の実情に適合するものが選択され、又は組み合わせて用いられます。

アプローチ 代表的な手法 適合しやすい会社の類型 主な争点
インカム・アプローチ ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法、収益還元法、配当還元法 安定的に収益を計上している事業会社 事業計画の合理性、割引率の設定、継続価値の算定
マーケット・アプローチ 類似会社比準法、類似業種比準法、取引事例法 上場している同業他社が複数存在する会社 比較対象会社の選定、比準要素の調整
ネットアセット・アプローチ 簿価純資産法、時価純資産法 資産保有型の会社、清算が想定される会社 資産の時価評価、含み損益の把握、負債の網羅性

複数の手法を併用し、一定の比重を付して加重平均する構成が採られることもあります。いずれの手法を主軸とすべきかは、会社の業種、規模、資産構成、収益の安定性、株式の性質といった事情によって異なります。

実務上、争点となりやすい事項を整理いたします。

事業計画の合理性。インカム・アプローチによる場合、将来の収益又はキャッシュ・フローの見積りが結論を大きく左右いたします。会社が提出する事業計画が保守的に過ぎるとみられる場合には、過去の実績との整合性、業界の動向、計画策定の経緯といった観点から、その合理性が検討されます。

役員報酬その他の費用の水準。同族会社においては、役員報酬、役員退職慰労金、関係会社への支払等が、独立当事者間の水準と異なる場合があります。これらが利益を圧縮している場合には、正常収益力を把握するための調整が問題となります。

非事業用資産の取扱い。事業の用に供されていない不動産、有価証券、保険積立金等が存在する場合には、これらを事業価値と区別して加算するかどうかが争点となります。

保有資産の含み損益。不動産、有価証券等について、簿価と時価との間に乖離がある場合には、その把握が問題となります。不動産鑑定評価書が提出されることもあります。

負債の網羅性。退職給付債務、偶発債務、簿外債務の有無及び評価が問題となる場合があります。

これらの争点について、いかなる資料を用いて、いかなる主張を組み立てるかが、実務上の中心的な作業となります。

会社側から株価算定書が提出された場合の検証の視点を、あわせて整理いたします。第1に、いかなる手法が採用され、複数の手法が併用されている場合には、その比重がどのような根拠によって定められたかを確認いたします。第2に、インカム・アプローチによる場合には、事業計画の数値が過去の実績や業界の動向と整合しているか、割引率の各構成要素がいかなる根拠によって設定されているかを確認いたします。第3に、マーケット・アプローチによる場合には、比較対象として選定された会社が、規模、事業内容、収益構造の点で実質的に比較可能といえるかを確認いたします。第4に、ネットアセット・アプローチによる場合には、資産の評価に用いられた資料と、評価の時点を確認いたします。第5に、減価が適用されている場合には、その理由、控除率、根拠の有無を確認いたします。これらの検証は、結論の数値の当否を直接論じるのではなく、算定の過程に立ち入って合理性を確認する作業です。

第5節 基準時は「譲渡等承認請求の時」です

会社法第144条第3項は、譲渡等承認請求の時における会社の資産状態を考慮すべきものとしております。すなわち、価格の判断の基準時は、譲渡等承認請求がされた時点です。

この点は、実務上いくつかの帰結をもたらします。

第1に、請求後に会社の業績が改善した場合であっても、その改善が当然に価格に反映されるわけではありません。逆に、請求後に業績が悪化した場合であっても、その悪化が当然に価格を引き下げるわけではありません。

第2に、基準時に最も近い時点の計算書類が重要な資料となります。決算期と請求時との間に相当の期間がある場合には、その間の月次試算表等によって、基準時における状態を推認することが検討されます。

第3に、請求後の事情であっても、基準時における状態を判断する資料として意味を持つ場合があります。たとえば、基準時に既に存在していた事情が後に顕在化した場合などです。基準時における事情と、その後の事情とをどのように区別するかは、事案に応じた検討を要します。

第6節 減価の取扱い

少数株式の評価においては、支配権を伴わないことを理由とする少数株主ディスカウントと、市場が存在せず換価が容易でないことを理由とする非流動性ディスカウントとが議論されます。この二つは根拠が異なりますので、本来は区別して論じる必要があります。

裁判所が価格を定める場面における減価の可否については、最高裁判所平成27年3月26日決定(民集69巻2号365頁)があります。同決定は、非上場会社について会社法第785条第1項に基づく反対株主の株式買取請求がされ、裁判所が収益還元法を用いて価格を決定する場合において、非流動性ディスカウントを行うことはできない旨を判示いたしました。

もっとも、この判断は当該場面についてのものです。譲渡制限株式の売買価格の決定その他の場面における取扱いについては議論があり、事案によって判断が分かれております。また、いずれの評価手法が採用されるかによっても、議論の前提が異なります。たとえば、上場会社の株価を基礎とする手法によった場合と、会社全体の価値を持株比率で按分した場合とでは、既に織り込まれている要素が異なるためです。

したがいまして、減価が主張された場合には、それがいずれの理由に基づくものか、採用された評価手法の内側で既に同種の事情が織り込まれていないか、控除率の根拠が当該会社の事情に即して示されているかを、順に検証することになります。減価の問題については、別記事において詳しく整理しております。

第7節 鑑定が行われる場合

裁判所が鑑定を実施することがあります。もっとも、申立てをすれば必ず鑑定が行われるというものではありません。鑑定は、当事者の主張と提出された資料を踏まえ、必要と認められる場合に実施される証拠調べの一つです。

鑑定が実施される場合には、次の点が重要となります。

第1に、鑑定の前提となる条件の設定です。基準時、対象株式の数、評価の目的、参照すべき資料の範囲といった前提条件をどのように設定するかによって、鑑定の結論は変わり得ます。

第2に、鑑定費用の負担です。鑑定を求める場合には、費用の予納を求められるのが通例です。金額は事案によって異なりますが、少額とは限りません。

第3に、鑑定結果が出た後の対応です。鑑定の結果がそのまま裁判所の判断となるとは限りません。前提条件の設定や算定の過程について疑義がある場合には、意見書の提出等によってこれを指摘することが検討されます。

鑑定の実務上の注意点につきましては、別記事において詳しく説明しております。

第8節 手続の進行、期間及び費用

手続に関する事項を整理いたします。

事項 内容
申立期間 買取りの通知及び供託を証する書面の交付の日から20日以内(会社法第144条第2項、第7項)
管轄 原則として会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所(会社法第868条第1項)
手続の性質 非訟事件
当事者の関与 裁判所は当事者の陳述を聴かなければなりません(会社法第870条第1項第2号)
不服申立て 即時抗告をすることができます(会社法第872条第4号)
手続費用 手続費用は各自の負担が原則です(非訟事件手続法第26条)。鑑定が実施される場合には予納が必要となります
期間 事案によって異なります。鑑定が実施される場合には長期化する傾向があります

申立期間の20日は、実務上きわめて重要です。この期間内に申立てがないとき(期間内に協議が調った場合を除きます)は、1株当たり純資産額に対象株式の数を乗じて得た額をもって売買価格とされます(会社法第144条第5項、第7項)。1株当たり純資産額は帳簿上の数字を基礎とするものであり、不動産の含み益も営業権も通常は反映されません。期間の徒過は、評価に関する議論の余地そのものを失わせる結果を招きます。

第9節 申立ての前に準備しておくべきこと

裁判所の判断が当事者の主張と資料に依存する以上、準備の質が結論に影響いたします。準備の内容を整理いたします。

第1 基準時の確定。譲渡等承認請求がいつされたかを確定いたします。書面の到達日を立証できる資料が必要です。

第2 財務資料の収集。基準時に最も近い時点の計算書類を中心に、複数期分の資料を収集いたします。手元にない場合には、閲覧等の請求を含めた入手方法を検討いたします。

第3 資産の実態把握。不動産、有価証券、保険積立金その他の資産について、簿価と時価との乖離の有無を確認いたします。

第4 収益の実態把握。役員報酬、関係会社との取引、一時的な損益といった項目を確認し、正常収益力の把握に必要な情報を整理いたします。

第5 評価手法の方針決定。会社の実情に照らし、いかなる手法を主軸とし、いかなる根拠によってこれを主張するかを検討いたします。

第6 会社側の主張の想定。会社が提出することが見込まれる株価算定書の内容と、これに対する検証の視点を整理いたします。

これらの準備は、20日という期間の中で一から行うには時間が不足いたします。したがいまして、会社から買取りの通知を受領する前の段階、あるいは受領直後の段階から、着手しておくことが望まれます。

なお、どのような事情を踏まえ、どのような順序及び方法で主張を組み立て、あるいは会社と交渉するかは、当事務所が個別案件を通じて蓄積してまいりました実務上のノウハウにも属するため、本記事では詳細を開示しておりません。

第10節 弁護士にご相談いただく意味

株式売買価格決定の申立ては、法律上の手続であると同時に、企業価値評価に関する主張と立証の作業でもあります。弁護士にご相談いただく意味は、次の点にあります。

第1に、申立ての期間を管理し、期間内に必要な手続をとることができることです。第2に、価格の判断に必要な資料を特定し、その入手方法を検討できることです。第3に、会社が提出した株価算定書について、手法の選択、前提条件の設定、減価の適用といった観点から検証を行うことができることです。第4に、当該会社の実情に適合する評価手法を選択し、その根拠を主張として構成できることです。第5に、鑑定が実施される場合において、前提条件の設定及び鑑定結果への対応を行うことができることです。

当事務所は、株式を買い取る立場ではなく、株主側の代理人として業務を行います。この点は、株式の買主であり株主本人の代理人ではない株式買取業者との根本的な違いです。

よくあるご質問

申立てをすれば、裁判所が適正な株価を計算してくれるのでしょうか。

裁判所が独自に調査を尽くして価格を算出するものではありません。裁判所は、譲渡等承認請求の時における会社の資産状態その他一切の事情を考慮して価格を定めるものとされており(会社法第144条第3項)、当事者の陳述を聴かなければならないものとされております(会社法第870条第1項第2号)。当事者が提出する資料と主張が判断の基礎となりますので、準備の内容が結論に影響いたします。

会社の決算書を持っておりません。それでも申立てはできますか。

申立て自体は可能です。もっとも、価格の主張を組み立てるためには財務資料が必要となります。株主としての計算書類等の閲覧等の請求(会社法第442条第3項)や、要件を満たす場合の会計帳簿の閲覧謄写の請求(会社法第433条第1項)といった方法の可否を検討いたします。資料をお持ちでない状態でのご相談も可能ですので、まずは現在お持ちの資料をお示しください。

会社が提出した株価算定書に反論するには、こちらも算定書を用意する必要がありますか。

必ずしも常に必要というわけではありません。会社側の算定書について、前提条件の設定や手法の選択に合理性を欠く点があれば、その点を指摘することによって争うことも考えられます。他方で、こちらの主張する価格を積極的に基礎付ける必要がある場合には、意見書等の提出を検討いたします。いずれの方針によるかは、事案の内容と費用の見合いによって異なります。

手続にはどのくらいの期間がかかりますか。

事案によって異なります。争点の数、提出される資料の量、鑑定の実施の有無によって大きく変わります。鑑定が実施される場合には、鑑定人の選任、鑑定の実施、鑑定結果に対する双方の意見の提出という過程を経ますので、期間は長くなる傾向があります。一般的な目安を申し上げることは困難です。

申立てをした後に、会社との協議によって解決することはできますか。

手続の係属中に当事者間で協議を行うことは妨げられません。会社法も、売買価格をまず当事者間の協議によって定めるものとしております(会社法第144条第1項)。協議が調った場合の手続上の処理については、事案の状況に応じた検討を要します。もっとも、協議が続いていることを理由として申立期間が延長されることはありませんので、期間内の申立ての要否は、協議の進行とは別に判断する必要があります。

代理人を立てずに自分で申立てをすることはできますか。

法律上、本人が手続を追行することは可能です。もっとも、この手続の実質は企業価値評価に関する主張と立証にあり、財務資料の読み解き、評価手法の選択、会社側の算定書に対する検証といった作業を要します。また、20日という申立期間の管理も必要です。ご自身で進められる場合であっても、少なくとも初期の段階で一度専門家の確認を受けておくことをお勧めいたします。

裁判所が決めた価格が、会社の提示額より低くなることはありますか。

あり得ます。裁判所は一切の事情を考慮して独自に判断いたしますので、結果が申立人にとって有利になるとは限りません。この点も踏まえ、申立てをするかどうかを検討する必要があります。結果は事案ごとの事実関係及び提出された資料によって異なります。

具体的な交渉手法の詳細は開示しておりません

当事務所では、非上場株式・少数株式について、当初は株式買取りに消極的であった会社又は関係者との交渉を行い、任意の株式買取りに至る案件を取り扱っております。もっとも、会社が株式買取りに応じるか否かは、株主構成、会社の財務状況、株式価値、株主間の従前の経緯、会社支配権、相続・事業承継の状況その他の事情によって異なります。どのような事情を踏まえ、どのような順序及び方法で会社と交渉するかは、当事務所が個別案件の経験を通じて蓄積してまいりました実務上のノウハウにも属するため、本記事では具体的な交渉手法の詳細を開示しておりません。

本記事の記載は、一般的な法制度及び当事務所の取扱いの説明であり、個別の事案について一定の結果を保証するものではありません。見通し、要する期間、金額その他の帰結は、事案ごとの事実関係及び資料によって異なります。

弁護士法人M&A総合法律事務所へのご相談

株式売買価格決定の申立て及び非上場株式の価格に関するご相談を、弁護士法人M&A総合法律事務所(代表弁護士 土屋勝裕)がお受けいたします。当事務所は株式を買い取る立場ではなく、株主側の代理人として、資料の取得、株価の検討、会社との任意の買取交渉、必要に応じた裁判手続を行うものです。

  • 電話番号 03-6435-8418
  • 受付時間 8時00分から21時00分まで(土曜日・日曜日・祝日も受付)
  • 所在地 〒105-6017 東京都港区虎ノ門四丁目三番一号 森トラスト城山トラストタワー17階
  • 代表弁護士 土屋 勝裕(東京弁護士会 登録番号26775)

ご相談の際には、会社から受領した書面(受領日の分かるもの)、供託を証する書面、定款の写し、株主名簿の写し、直近3期分の決算書、勘定科目内訳明細書、株価算定書をご用意いただけますと検討が早く進みます。これらの資料をお持ちでない場合でも、ご相談は可能です。買取りの通知を受領されている場合には、20日の期間との関係でお早めにご相談ください。売却に伴う課税関係については税理士にご確認ください。

本記事の根拠条文・裁判例

会社法 第117条第2項(株式買取請求に係る価格の決定)、第144条第1項から第5項まで及び第7項(譲渡制限株式の売買価格の決定)、第172条第1項(全部取得条項付種類株式の取得価格の決定)、第177条第2項・第5項(相続人等に対する売渡しの請求に係る売買価格の決定)、第433条第1項(会計帳簿の閲覧謄写の請求)、第442条第3項(計算書類等の閲覧等の請求)、第785条第1項・第786条第2項・第798条第2項・第807条第2項(組織再編に係る反対株主の株式買取請求及び価格の決定)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第2号(陳述の聴取)、第872条第4号(即時抗告)

非訟事件手続法 第26条(手続費用の負担)

裁判例 最高裁判所平成27年3月26日決定(民集69巻2号365頁。非上場会社について会社法第785条第1項に基づく株式買取請求がされ、裁判所が収益還元法を用いて価格を決定する場合に、非流動性ディスカウントを行うことはできない旨を判示)、大阪高等裁判所令和6年7月12日判決(上告棄却により確定。株式買取業者に対する株式譲渡契約につき弁護士法第73条違反による無効を判断)

内部リンク

区分 表題 参照先 備考
既存記事 裁判所における非上場株式の価格算定方法 /archives/share_kabushikikachisanteihouhou/ 第4節・第6節
既存記事 株式買取請求権の公正な価格とは /archives/share_kouseikakaku/ 第1節・第6節
既存記事 株式買取請求における株式価値算定方法 /archives/share_minoritysharevalue/ 第4節
既存コラム 非上場株式の価値算定 /column/share_valuation/ 第4節
既存記事 少数株主の株式譲渡承認請求 /archives/minority-share-transfer-approval/ 第1節
新設記事 株式譲渡承認請求の流れと少数株主側の注意点(C02) /archives/transfer-approval-flow/ 第1節・第8節
新設記事 指定買取人とは何か(C05) /archives/designated-purchaser/ 第1節
新設記事 株式売買価格決定申立で鑑定が行われる場合の注意点(C08) /archives/court-appraisal/ 第7節
新設記事 非上場株式の「適正価格」とは何か(B01) /archives/fair-price-definition/ 第2節・第4節
新設記事 少数株式だから必ず大幅に安く評価されるのか(B03) /archives/minority-discount/ 第6節
新設記事 会社が提示する株式買取価格はどのように検証するか(B02) /archives/verify-offered-price/ 第4節・第9節
新設記事 株価算定書があれば会社との価格交渉に勝てるのか(B10) /archives/valuation-report-limits/ 第4節
送客先 株式売買価格決定申立・株価決定裁判(ランディングページ第10号) /landing/share/ 主たる送客先
送客先 会社の提示した株式買取価格に納得できない方へ(ランディングページ第3号) /kaitorikakaku_arasoi/ 補助

裁判所が価格を定める手続は、資料と主張の積み重ねによって結論が形づくられる手続です。準備に着手する時期が早いほど、採り得る選択肢は広がります。必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。

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