非上場株式の「適正価格」とは何か
| 税務上の評価額 | 財産評価基本通達、所得税法及び法人税法の関係通達 | 課税価格の画一的な計算 | 課税関係における納税者及び課税庁 | 相続税・贈与税の申告、同族関係者間の譲渡 |
|---|---|---|---|---|
| 企業価値評価実務における評価額 | 各評価手法及び評価実務の基準 | 経済的価値の合理的な見積り | 当然には誰も拘束しません | 株価算定書の作成、企業買収における検討 |
| 当事者間の合意価格 | 契約自由の原則(民法) | 取引の成立 | 契約の当事者 | 会社又は大株主との任意の買取交渉 |
| 裁判所が定める価格 | 会社法第144条第3項、第117条第2項、第172条第1項等 | 手続における公正な価格の確定 | 当該手続の当事者 | 株式売買価格決定の申立て、株式買取請求 |
ここで最も重要な点は、第1の税務上の評価額が、第3の売買価格を規律するものではないということです。相続税の申告書に記載された金額は、相続税を計算するための金額であり、その金額でしか売ってはならないという性質のものではありません。同様に、第2の株価算定書に記載された金額も、それ自体が当事者を拘束するものではありません。この点を出発点として、以下、類型ごとに内容を確認してまいります。
第2節 税務上の評価額は課税価格を計算するための金額です
相続税及び贈与税における取引相場のない株式の評価は、財産評価基本通達178以下に定める方法によって行われるのが一般的です。会社の規模を大会社、中会社、小会社に区分し、区分に応じて類似業種比準方式、純資産価額方式又はこれらの併用方式を適用いたします。また、同族株主以外の株主等が取得した株式については、配当還元方式による評価が適用される場合があります(同通達188、188-2)。
配当還元方式は、その株式に係る年配当金額を一定の利率で還元して元本の価額を求める方法です。少数株主が取得した株式について適用されることが多く、他の方式による評価額と比較して著しく低い金額となる例が少なくありません。相続税の申告において配当還元方式による評価がされていた場合に、「自分の株式の価値はこの金額なのだ」と理解される方がいらっしゃいますが、これは課税価格の計算方法にすぎません。
法人税及び所得税の分野においても、上場有価証券等以外の株式の価額に関する取扱いが通達によって定められております。これらもまた、それぞれの税目の目的に応じて課税関係を処理するための基準です。
税務上の評価額の特徴は、画一性と予測可能性にあります。多数の納税者について公平かつ迅速に課税価格を算定する必要がありますので、個別の事情を細かく反映するよりも、一定の算式に当てはめて算出できることが重視されます。この特徴は、課税の場面では合理的なものですが、実際の取引価格を求める場面では、必ずしも適切とは限りません。
なお、税務上の評価額は、売買価格を検討する際の資料としては有用です。相続税の申告書及び取引相場のない株式(出資)の評価明細書には、類似業種比準価額及び純資産価額の計算根拠並びに会社規模の区分が記載されており、会社側が前提としてきた数値を確認する手掛かりとなります。
第3節 企業価値評価実務における評価額は見積りの一つです
株価算定書、株式価値算定報告書といった名称の書面によって示される金額が、第2の類型に当たります。日本公認会計士協会が公表する企業価値評価に関する研究報告等において、評価手法は大きく3つのアプローチに整理されております。
| アプローチ | 代表的な手法 | 着眼点 | 主な限界 |
|---|---|---|---|
| インカム・アプローチ | ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法、収益還元法、配当還元法 | 将来生み出す収益又はキャッシュ・フロー | 事業計画及び割引率の設定によって結果が大きく変動いたします |
| マーケット・アプローチ | 類似会社比準法、類似業種比準法、取引事例法 | 類似する会社又は取引との比較 | 比較対象の選定が結果を左右いたします |
| ネットアセット・アプローチ | 簿価純資産法、時価純資産法 | 保有する資産及び負債の価額 | 将来の収益力が反映されにくい面があります |
これらの手法は、いずれか一つが常に正しいというものではありません。会社の業種、規模、資産構成、収益の安定性、評価の目的といった事情に応じて、適切な手法が選択されます。複数の手法を併用し、一定の比重を付して加重平均する例もあります。
ここで留意していただきたい点が2つあります。
第1に、算定の前提条件が変われば結論も変わります。ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法であれば、事業計画の内容、割引率、継続価値の算定方法によって、結論となる金額は大きく動きます。時価純資産法であれば、不動産をいかなる価額で評価するか、退職給付債務をどのように見積もるかによって変わります。したがいまして、株価算定書を検討する際には、結論の数値だけではなく、前提条件が何であったかを確認する必要があります。
第2に、株価算定書は、それを依頼した者の立場から作成されている場合があります。会社が自らの費用で取得した算定書は、会社の提示額を裏付ける方向で作成されている可能性を否定できません。もっとも、そのことをもって直ちに内容が不当であるということにはなりません。前提条件と手法の選択が合理的であるかを個別に検討することになります。株価算定書の位置付けとその限界については、別記事において詳しく説明いたします。
第4節 当事者間の合意価格は契約自由の原則によります
実際に株式が売買される場合の価格は、売主と買主との合意によって定まります。これは契約自由の原則によるものであり、税務上の評価額や株価算定書の金額に拘束されるものではありません。当事者が合意すれば、税務上の評価額を上回る価格でも、下回る価格でも、契約としては有効に成立いたします。
ただし、次の点には留意が必要です。
第1に、著しく低い価額又は著しく高い価額による譲渡については、課税上の取扱いが問題となる場合があります。具体的な課税関係については税理士にご確認いただく必要があります。
第2に、譲渡制限株式については、会社の承認がなければ会社との関係で譲渡の効力を主張することができません。当事者間で価格の合意が成立したとしても、会社法上の手続を経なければ、株主名簿の名義書換えを求めることはできません。この点は、後述する会社法上の手続と密接に関係いたします。
第3に、合意価格は交渉の結果であり、当事者が保有する情報の量と質に影響を受けます。会社の財務状況、資産の内容、将来の見通しといった情報は、通常は会社側に偏在しております。株主が決算書その他の資料を有しないまま交渉に臨む場合、価格の妥当性を検証する手段を欠くことになります。
株主が会社の計算書類等の閲覧謄写を請求できる場合があり(会社法第442条第3項)、また、総株主の議決権の100分の3以上又は発行済株式の100分の3以上を有する株主は、会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧謄写を請求することができるものとされております(会社法第433条第1項)。これらの制度をどのように用いるかは、事案の状況によって異なります。
第5節 裁判所が定める価格は手続ごとに規律が異なります
会社法は、一定の場面において、当事者間で価格の協議が調わない場合に裁判所が価格を定める仕組みを置いております。主な場面は次のとおりです。
| 場面 | 根拠条文 | 申立ての期間 | 期間内に申立てがない場合 |
|---|---|---|---|
| 譲渡制限株式の売買価格の決定 | 会社法第144条第2項(同条第7項において準用する場合を含む) | 買取りの通知及び供託を証する書面の交付の日から20日以内 | 協議が調った場合を除き、1株当たり純資産額に対象株式の数を乗じて得た額が売買価格となります(会社法第144条第5項) |
| 反対株主の株式買取請求に係る価格の決定 | 会社法第117条第2項、第786条第2項、第798条第2項、第807条第2項 | 効力発生日から一定の期間内 | 制度ごとに定めがあります |
| 全部取得条項付種類株式の取得価格の決定 | 会社法第172条第1項 | 取得日の20日前の日から取得日の前日までに請求し、所定の期間内に申立て | 申立てをしなければ決定を求めることはできません |
| 株式の併合に係る端数株式の価格の決定 | 会社法第182条の5第2項 | 制度ごとに定めがあります | 制度ごとに定めがあります |
| 相続人等に対する売渡しの請求に係る売買価格の決定 | 会社法第177条第2項 | 売渡しの請求があった日から20日以内 | 売渡しの請求は効力を失います(会社法第177条第5項) |
譲渡制限株式の売買価格の決定について、裁判所は、譲渡等承認請求の時における会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければならないものとされております(会社法第144条第3項)。この規定は、特定の評価手法を指定するものではありません。したがいまして、いかなる資料に基づき、いかなる手法によって価格を主張するかが、結論に大きく影響いたします。
また、裁判所が定める価格については、その手続の趣旨に照らして、一定の減価を行うことの可否が議論されております。最高裁判所平成27年3月26日決定(民集69巻2号365頁)は、非上場会社について会社法第785条第1項に基づく反対株主の株式買取請求がされ、裁判所が収益還元法を用いて価格を決定する場合において、非流動性ディスカウントを行うことはできない旨を判示いたしました。もっとも、この判断は当該場面についてのものであり、他の手続における取扱いについては議論があります。減価の問題については、別記事において詳しく整理いたします。
第6節 4つの価格が食い違うのは自然なことです
以上のとおり、4つの類型は目的も規範も異なりますので、金額が食い違うことは自然なことです。よくある食い違いの例を整理いたします。
| 食い違いの例 | 生じる理由 |
|---|---|
| 相続税評価額が会社の提示額より低い | 配当還元方式が適用され、収益力や含み益が反映されていない可能性があります |
| 相続税評価額が会社の提示額より高い | 純資産価額方式によって含み益が反映されている一方、会社が別の手法を用いている可能性があります |
| 会社の株価算定書の金額が想定より低い | 事業計画、割引率、比較対象会社の選定、減価の適用といった前提条件の影響が考えられます |
| 株式買取業者の提示額が会社の提示額より高い | 業者は取得後に自ら会社等と交渉する立場にあり、その見込みを織り込む場合があります |
| 裁判所が定めた価格が当事者双方の主張と異なる | 裁判所が一切の事情を考慮して独自に判断するためです |
したがいまして、複数の金額が並んでいる状態を「どれが正しいのか」という観点から見るのではなく、「それぞれがいかなる目的で、いかなる前提により算出されたのか」という観点から整理することが出発点となります。
第7節 実務でよく見受けられる誤解
ご相談の中で繰り返し見受けられる誤解を整理いたします。
誤解1 相続税評価額が売買における適正価格であるという理解
異なります。財産評価基本通達による評価は課税価格の計算方法であり、売買価格を規律するものではありません。
誤解2 会社が株価算定書を示した以上、その金額が客観的な適正価格であるという理解
株価算定書は評価の一つの見解を示すものであり、当然に当事者を拘束するものではありません。前提条件の合理性、手法の選択、減価の適用の有無を確認する必要があります。
誤解3 簿価純資産を株式数で割った金額が最低限の価格であるという理解
必ずしもそうとは言えません。1株当たり純資産額は帳簿上の数字であり、不動産の含み益も営業権も反映しないのが通例です。他方で、会社法上の手続において申立ての期間を徒過した場合には、1株当たり純資産額を基礎とする額が売買価格とされる場面がありますので(会社法第144条第5項)、期間の管理はきわめて重要です。
誤解4 裁判所に申し立てれば適正な価格を算出してもらえるという理解
裁判所が自動的に価格を算出するものではありません。売買価格の決定は非訟事件であり、裁判所は当事者の陳述を聴かなければならないものとされております(会社法第870条第1項第2号)。当事者がいかなる資料を提出し、いかなる主張をするかが結論を左右いたします。
誤解5 少数株式である以上、大幅な減価は避けられないという理解
減価の可否は、評価の目的、手続の性質、採用された評価手法によって異なります。一律に大幅な減価が当然に妥当するというものではありません。
第8節 ご自身の株式について検討する手順
実際に価格の妥当性を検討する場合には、次の順序で確認していくことになります。
第1段階 場面の特定。現在直面している場面が、任意の買取交渉なのか、会社法上の手続が既に開始しているのか、相続に伴う整理なのかを特定いたします。場面によって、適用される規範も、期限の有無も異なります。
第2段階 期限の確認。会社から書面を受領している場合には、そこに記載された日付と内容を確認いたします。会社法上の手続における期間は短く定められている場合がありますので、この確認を最優先で行う必要があります。
第3段階 資料の確認。手元にある資料と、不足している資料を整理いたします。決算書、勘定科目内訳明細書、定款、株主名簿、会社からの書面、株価算定書、相続税の申告書及び評価明細書が主な対象となります。
第4段階 会社側の前提の把握。会社が提示した金額について、いかなる手法により、いかなる前提で算出されたのかを確認いたします。算定の根拠が示されていない場合には、その開示を求めることが検討の前提となります。
第5段階 評価上の論点の抽出。保有資産の含み損益、役員報酬の水準、関係会社との取引、非事業用資産の有無、事業計画の合理性、減価の適用の有無といった論点を抽出いたします。
第6段階 方針の選択。任意の買取交渉によるか、会社法上の手続によるか、いずれの方法を組み合わせるかを検討いたします。この選択は、株主構成、会社の財務状況、従前の経緯その他の事情によって異なります。
なお、どのような事情を踏まえ、どのような順序及び方法で会社と交渉するかは、当事務所が個別案件を通じて蓄積してまいりました実務上のノウハウにも属するため、本記事では具体的な交渉手法の詳細を開示しておりません。
第9節 確認しておくべき資料の一覧
価格の検討にあたり参照する資料を整理いたします。すべてが揃っていなくてもご相談は可能です。
| 資料 | 確認する事項 | 入手先 |
|---|---|---|
| 直近3期分の計算書類 | 収益力、純資産、資産構成の推移 | 会社。株主としての閲覧等の請求が考えられます |
| 勘定科目内訳明細書 | 資産及び負債の内訳、関係会社との取引 | 会社 |
| 定款 | 譲渡制限の定め、相続人等に対する売渡しの請求の定めの有無 | 会社。登記事項からは判明しません |
| 株主名簿 | 株主構成、持株比率 | 会社 |
| 会社からの書面 | 提示額、期限、手続の段階 | 手元の資料 |
| 株価算定書 | 手法、前提条件、減価の適用 | 会社が提示した場合 |
| 相続税の申告書及び評価明細書 | 会社規模の区分、類似業種比準価額、純資産価額 | 相続の際の税理士又は手元の控え |
| 不動産の登記事項証明書 | 会社が保有する不動産の権利関係 | 法務局 |
第10節 弁護士にご相談いただく意味
価格の検討は、数値の計算だけで完結するものではありません。いかなる場面で、いかなる規範のもとで価格を論じているのかという法的な整理が前提となります。また、会社法上の手続には期間の定めがある場合があり、期間を徒過すれば、価格を争う枠組みそのものが失われることがあります。
弁護士にご相談いただく意味は、第1に、現在の状況がどの場面に当たるかを特定し、適用される規範と期限を確認できること、第2に、会社に対して資料の開示を求める方法を検討できること、第3に、会社が提示した価格の前提条件を検証し、争点を整理できること、第4に、任意の買取交渉と会社法上の手続のいずれによるかについて事案に即した方針を検討できることにあります。
当事務所は、株式を買い取る立場ではなく、株主側の代理人として業務を行います。この点は、株式の買主であり株主本人の代理人ではない株式買取業者との根本的な違いです。
よくあるご質問
相続税の申告で用いた評価額で会社に売却してもよいでしょうか。
その金額で合意することは可能ですが、その金額が売買における妥当な価格であるとは限りません。特に配当還元方式による評価がされている場合には、会社の収益力及び保有資産の価値が反映されておりません。売却前に、他の観点からの検討を行うことをお勧めいたします。なお、具体的な課税関係については税理士にご確認ください。
会社から株価算定書を示されました。この金額に従うほかないのでしょうか。
そのようなことはありません。株価算定書は評価に関する一つの見解を示すものであり、当事者を当然に拘束するものではありません。用いられた手法、事業計画の内容、割引率、比較対象会社の選定、減価の適用の有無を確認したうえで、その合理性を検討することになります。
会社が算定の根拠を示してくれません。どうすればよいでしょうか。
根拠が示されないまま金額のみが提示される例は少なくありません。この場合には、まず根拠の開示を求めることが検討の前提となります。あわせて、株主としての計算書類等の閲覧等の請求(会社法第442条第3項)や、要件を満たす場合の会計帳簿の閲覧謄写の請求(会社法第433条第1項)といった方法の可否を検討いたします。いずれの方法によるかは事案によって異なります。
裁判所に価格を決めてもらえば、必ず高い金額になりますか。
そのようには申し上げられません。裁判所は一切の事情を考慮して価格を定めるものとされており(会社法第144条第3項)、結果は事案ごとの事実関係と提出された資料によって異なります。会社側の主張が採用されることもあります。また、手続には期間、費用及び時間を要します。
株式買取業者から提示された金額は「適正価格」でしょうか。
株式買取業者は株式の買主であり、株主本人の代理人ではありません。業者の提示額は、業者が取得後に自ら会社等と交渉することを見込んで形成される買値であり、株主にとっての適正価格を示すものではありません。なお、株式買取業者の業務の態様によっては法的な問題が生じる場合があり、裁判例において違法性が認定された事例もあります。
具体的な交渉手法の詳細は開示しておりません
当事務所では、非上場株式・少数株式について、当初は株式買取りに消極的であった会社又は関係者との交渉を行い、任意の株式買取りに至る案件を取り扱っております。もっとも、会社が株式買取りに応じるか否かは、株主構成、会社の財務状況、株式価値、株主間の従前の経緯、会社支配権、相続・事業承継の状況その他の事情によって異なります。どのような事情を踏まえ、どのような順序及び方法で会社と交渉するかは、当事務所が個別案件の経験を通じて蓄積してまいりました実務上のノウハウにも属するため、本記事では具体的な交渉手法の詳細を開示しておりません。
本記事の記載は、一般的な法制度及び当事務所の取扱いの説明であり、個別の事案について一定の結果を保証するものではありません。見通し、要する期間、金額その他の帰結は、事案ごとの事実関係及び資料によって異なります。
弁護士法人M&A総合法律事務所へのご相談
非上場株式・少数株式の価格に関するご相談を、弁護士法人M&A総合法律事務所(代表弁護士 土屋勝裕)がお受けいたします。当事務所は株式を買い取る立場ではなく、株主側の代理人として、資料の取得、株価の検討、会社との任意の買取交渉、必要に応じた裁判手続を行うものです。
- 電話番号 03-6435-8418
- 受付時間 8時00分から21時00分まで(土曜日・日曜日・祝日も受付)
- 所在地 〒105-6017 東京都港区虎ノ門四丁目三番一号 森トラスト城山トラストタワー17階
- 代表弁護士 土屋 勝裕(東京弁護士会 登録番号26775)
ご相談の際には、会社から示された書面、株価算定書、直近3期分の決算書、勘定科目内訳明細書、定款の写し、株主名簿の写し、相続税の申告書の控えをご用意いただけますと検討が早く進みます。これらの資料をお持ちでない場合でも、ご相談は可能です。資料の入手方法自体についてもあわせてご説明いたします。売却に伴う課税関係については税理士にご確認ください。
本記事の根拠条文・裁判例
会社法 第117条第2項(株式買取請求に係る価格の決定)、第144条第2項・第3項・第5項・第7項(譲渡制限株式の売買価格の決定)、第172条第1項(全部取得条項付種類株式の取得価格の決定)、第177条第2項・第5項(相続人等に対する売渡しの請求に係る売買価格の決定)、第182条の5第2項(株式の併合に係る価格の決定)、第433条第1項(会計帳簿の閲覧謄写の請求)、第442条第3項(計算書類等の閲覧等の請求)、第785条第1項・第786条第2項・第798条第2項・第807条第2項(組織再編に係る反対株主の株式買取請求及び価格の決定)、第870条第1項第2号(陳述の聴取)
裁判例 最高裁判所平成27年3月26日決定(民集69巻2号365頁。非上場会社について会社法第785条第1項に基づく株式買取請求がされ、裁判所が収益還元法を用いて価格を決定する場合に、非流動性ディスカウントを行うことはできない旨を判示)、大阪高等裁判所令和6年7月12日判決(上告棄却により確定。株式買取業者に対する株式譲渡契約につき弁護士法第73条違反による無効を判断)
その他 財産評価基本通達178以下(取引相場のない株式の評価)、同通達188・188-2(同族株主以外の株主等が取得した株式及び配当還元方式)、日本公認会計士協会が公表する企業価値評価に関する研究報告
内部リンク
| 区分 | 表題 | 参照先 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 既存記事 | 非上場株式の譲渡適正価格 | /archives/unlisted-share-fair-price/ | 同記事から本記事へ内部リンクを設定します(本記事が体系整理の正規ページです) |
| 既存記事 | 裁判所における非上場株式の価格算定方法 | /archives/share_kabushikikachisanteihouhou/ | 第5節 |
| 既存記事 | 株式買取請求権の公正な価格とは | /archives/share_kouseikakaku/ | 第5節 |
| 既存記事 | 株式買取請求における株式価値算定方法 | /archives/share_minoritysharevalue/ | 第3節 |
| 既存コラム | 非上場株式の価値算定 | /column/share_valuation/ | 第3節 |
| 既存記事 | 配当還元方式とは | /archives/share_haitoukangenhoushiki/ | 第2節 |
| 既存記事 | 配当還元方式によるべきでない場合 | /archives/share_haitoukangenhoushikihitei/ | 第2節 |
| 既存記事 | 株式買取業者への株式売却を弁護士法違反で無効とした判例 | /archives/share_hanrei_hiben/ | よくあるご質問 |
| 新設記事 | 会社が提示する株式買取価格はどのように検証するか(B02) | /archives/verify-offered-price/ | 第7節・第8節 |
| 新設記事 | 少数株式だから必ず大幅に安く評価されるのか(B03) | /archives/minority-discount/ | 第5節・第7節 |
| 新設記事 | 非上場株式の収益還元法とは(B05) | /archives/income-approach-valuation/ | 第3節 |
| 新設記事 | 非上場株式のディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法とは(B06) | /archives/dcf-valuation/ | 第3節 |
| 新設記事 | 株価算定書があれば会社との価格交渉に勝てるのか(B10) | /archives/valuation-report-limits/ | 第3節 |
| 新設記事 | 株式売買価格決定申立で裁判所は何を見て価格を決めるのか(C07) | /archives/court-price-determination/ | 第5節 |
| 送客先 | 非上場株式・少数株式の株価算定と価格交渉(ランディングページ第5号) | /landing/share/ | 主たる送客先 |
| 送客先 | 会社の提示した株式買取価格に納得できない方へ(ランディングページ第3号) | /kaitorikakaku_arasoi/ | 補助 |
非上場株式の価格は、目的の異なる複数の規範のもとで論じられますので、初めて直面された方が一人で全体像を把握することは容易ではありません。しかし、場面を特定し、期限を確認し、資料を整えるという順序を踏めば、検討の道筋は必ず見えてまいります。必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。
必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。
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